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陣内が先月観た映画 2017年9月 『愛のむきだし』他10本

2018.03.22 Thursday

+++vol.032 2017年10月3日配信号+++

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■2 陣内が先月観た映画 2017年9月

月に一度のお楽しみ、
「陣内が先月観た映画」のコーナー。

タイトルそのまんまの企画です。
先月私がいろんなかたちで観た映画を、
一挙に紹介しちゃうというコーナー。

5本以上観た月だけの限定コーナーとなります。
先月はけっこう観たので、
けっこう紹介できます。

もともと映画を観るほうではありますが、
Amazonプライムのストリーミングで観るようになって、
観る本数が3倍ぐらいに増加しました。
移動中に観れるというのが大きいです。
電車の中やバスの中で本を読むのは少し疲れますが、
映画はノーストレスです。
長時間移動がある月なんかは、
往復の移動だけで4、5本観れたりします。

観るだけではもったいないので、
皆様に紹介しちゃおう、
というのがこのコーナー。

世界一小規模の映画賞、
「月間陣内アカデミー賞」もやります(笑)。

「おもしろそうだな」と思うやつがあったら、
それをレンタルして観てみる、とか、
あとこれを読んで、観たつもりになって、
誰かに知ったかぶりする(笑)などの
使い方をしていただければ、これ幸いです。

「陣内が先週読んだ本」の
140文字ブリーフィングが好評なので、
映画評論も140文字で試みます。

時短は正義(!)ですから笑。

「読んだ本」コーナーと同じで、
140文字はあくまで「努力目標」です。

*どうしても「ネタバレ」要素をいくらか含みますので、
絶対にネタバレしたくない作品がありましたら、
器用に読み飛ばしてくだされば幸いです。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

●ロード・オブ・ウォー

鑑賞した日:2017年9月5日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典

監督:アンドリュー・ニコル
主演:ニコラス・ケイジ、イーサン・ホーク他
公開年・国:2005年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/4qALYt4

▼140文字ブリーフィング:

実在の武器商人をモデルにした映画です。
めちゃくちゃ面白かったです。
ソ連崩壊以前のウクライナ出身で、
家族でニューヨークに移住した
ユーリ・オルノフ(ニコラス・ケイジ)という武器商人が主人公です。
彼はソ連邦崩壊後に大量に「浮いた」状態になった、
「カラシニコフ」や「RPG」といった兵器を、
アフリカの内戦地帯の「人民解放軍(という名の虐殺集団)」や、
同じくアフリカの独裁国家に売ることで巨万の富を築きます。
自分が売った銃弾ひとつひとつが、人間の命を奪っている、
という現実を彼は「器用に見ないようにして」、、、。
家族を養うため、という合理化を行いながら彼は稼業を続けます。

オルノフを追い詰める捜査官のバレンタイン(イーサン・ホーク)は、
長年の念願叶ってオルノフを確保しますが、
上司はあっさりと、「彼を釈放せよ」と言い渡します。
オルノフの仕事はアメリカ政府とゆるくつながっており、
政府ができないダーティな仕事を、
彼のような「グレーな男」を通して米国は実現していたわけです。
じっさいアメリカはニカラグアでもアフリカ各地でも、
自らの世界戦略を推し進めるゲリラ軍を後押ししていますが、
それは国連決議という面倒な手続きを経るよりも、
多くの場合アンダーグラウンドな武器取引によって実現されたりしています。
この映画はまったく美しくはありません。
むしろ醜い映画です。目を背けたくなるような。
しかし同時に、反戦映画の傑作です。
(592文字)



●彼女は嘘を愛しすぎている

鑑賞した日:2017年9月6日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典

監督:小泉徳広
主演:佐藤健、大原櫻子
公開年・国:2013年(日本)
リンク: http://amzn.asia/4HVEByD

▼140文字ブリーフィング:

漫画の映画化です。
電車に乗りながら、ほとんど早送りして観ました。
コテコテの少女漫画のストーリーで、
安っぽい恋愛が描かれているという完全なパッケージでした。
良いところは殆どありませんが(笑)、
主人公の女の子は本当の歌手を使っているだけあって、
彼女の歌だけは上手でした。
(133文字)



●チャーリーとチョコレート工場

鑑賞した日:2017年9月7日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典

監督:ティム・バートン
主演:ジョニー・デップ
公開年・国:2005年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/gffUCyQ

▼140文字ブリーフィング:

電車のなかで半分ぐらいは早送りして観ました。
有名な作品なので名前は知っていたのですが初見です。
正直、あんまり面白くなかったです。
ウィリー・ウォンカ(ジョニー・デップ)の父との確執とトラウマを、
主人公のチャーリーが癒すという話しです。
最後のシーンのウォンカと父との邂逅で、
甘いもの大嫌いな歯医者の父が、
家出して起業家になった息子のチョコレート工場の記事を
スクラップしていたところはちょっと感動的でした。

これは「ALWAYS 三丁目の夕日」三作目の茶川先生(吉岡秀隆)を、
「小説家になるなら勘当する」といって口も聞かなかった父が死んだ時、
父の部屋には茶川の作品のすべてが並べられていて、
父は「感想メモ」とともにすべてをファイリングしていたことを、
茶川先生が知り、、、、という同じようなくだりがあります。
感動はALWAYSのほうが数段上です。

ああいうのは、いわゆる「親や世間の期待」みたいなものに背を向けて、
理想を追いかけあまり人が選ばない仕事をしている、
私のような人間には「応え」ますね。
泣いちゃいます。
(441文字)



●モールス

鑑賞した日:2017年9月8日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典

監督:マット・リーヴス
主演:クロエ・グレース・モレッツ、コディ・スミット=マクフィー
公開年・国:2010年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/53K05qI

▼140文字ブリーフィング:

子どもが主人公のヴァンパイアホラーです。
英語の原題は「Let Me In」で、
こちらのタイトルのほうが良いです。
(洋画のタイトルの和訳センスは、
もうちょっと何とかならないのかといつも思います。)
ホラー映画ともラブストーリーともつかない作品です。
「観させる」映画ではありましたが、
特にラストシーンがあんまり好きじゃないかも。
(159文字)



●マシンガンプリーチャー

鑑賞した日:2017年9月14日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典

監督:マーク・フォースター
主演:ジェラルド・バトラー他
公開年・国:2011年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/hxOGzdo

▼140文字ブリーフィング:

実話に基づく映画です。
麻薬中毒者から伝道師になった男がソマリアに宣教ツアーに行き、
虐殺の現場を観てから、彼は彼はマシンガンを持って、
LRAという組織と戦って子どもを守りはじめます。
彼の宗教的熱狂が家族を苦しめ、神への忠誠心で彼は敵軍の人を殺します。
「これが本当に良いことなのかどうか」が、分からないように作られています。
結論を完全に留保していて鑑賞者に「丸投げ」する態度は、
不親切と思う人も多いでしょうが私は好感が持てました。
「狂信と独善」の功と罪をそのままつきつけられた鑑賞者は、
「だから信仰は危ない」という結論にも、
「それでも信仰がした良いこともないとは言えない」
という結論にも、どちらにも至ることができるようになっている。
その「ゆらぎ」こそが大切なんだ、というのが私の意見です。
(342文字)



●アメリカンヒストリーX

鑑賞した日: 2017年9月14日
鑑賞した方法: Amazonプライム特典

監督: トニー・ケイ
主演:エドワード・ノートン、エドワード・ファーロング
公開年・国: 2000年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/8Kw8ump

▼140文字ブリーフィング:

ナチスを礼賛し白人至上主義のグループを形成し、
移民が働くスーパーで破壊行為を行う主人公のデレク(エドワード・ノートン)が、
黒人を殺した罪で3年間刑務所に入ったことで白人至上主義をやめる、
というストーリーです。
刑務所で黒人と仲良くなったデレクは、
その黒人が収監されている理由が、
白人による差別感情による冤罪であることを知ります。
また彼は刑務所内の白人コミュニティに裏切られ標的にされますが、
彼を守ったのは黒人たちでした。

出所した彼は弟とともにグループを脱退します。
デレクには同じく白人至上主義グループのメンバーの、
ダニーという弟がいますが、彼は兄の収監中、
学校の校長から「アメリカンヒストリーX」という、
個人授業を提案されており、そのレポートを書いていました。
「兄のデレクはなぜ白人至上主義者になったのか」が最初の宿題でした。
それは彼ら兄弟の死んだ父親が差別主義者で偏見に満ちていた影響でしたが、
彼らはその事実を見ないようにしていて、
「消防士の父が現場で殉職したのは黒人の家が火事になったからだ」
という合理化を行っていました。
弟は出所した兄に感化され差別主義から自由になっていきますが、
最後の最後に今まで恨みを買ってきた黒人に殺されてしまいます。

弟が遺したレポートの結論は、
「兄の人種差別は父親に由来していた。
 そこから憎しみの連鎖が始まったが、
 憎しみや怒りは何も生まない。」でした。
弟の死を受けた兄はまた復讐心にかられるのか、
それとも赦すのか、という結末は描かれません。
「あとはあなたたちが考えてくれ」ということです。
「マシンガンプリーチャー」や「ロード・オブ・ウォー」と同じく、
「結論留保型」の良い映画でした。
(705文字)



●愛のむきだし

鑑賞した日:2017年9月18日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典

監督:園子温
主演:西島隆弘、満島ひかり、安藤サクラ
公開年・国:2009年(日本)
リンク: http://amzn.asia/94sJAoo

▼140文字ブリーフィング:

私は翻訳などの単純作業中、
町山智浩さんとライムスター歌多丸さんという、
二人の映画評論をラジオで聞きながしています。
二人が圧倒的熱量で語っていたのがこの「愛のむきだし」でした。
プライム特典で無料視聴できたので興味をもって観てみました。
この映画は4時間ありますが、確かにすごかったです。

父と息子の葛藤、母と娘の葛藤、新興宗教、愛、生と死、原罪、、、
あらゆるテーマがごった煮のように詰まっている。
アクション映画のようでもありヒューマンドラマのようでもあり、
家族映画のようでもあり社会風刺のようでもある。
なんだか「カラマーゾフの兄弟」のような、
「定義不能のスケール感」があります。
今は押しも押されぬトップ女優の満島ひかりが、
Folder5のメンバー=アイドルから、
女優として見いだされたのもこの映画です。
好き嫌いは分かれるでしょうが、
忘れられない映画であるのは間違いないです。
(384文字)



●冷たい熱帯魚

鑑賞した日:2017年9月15日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典

監督:園子温
主演:吹越満、でんでん 他
公開年・国:2011年(日本)
リンク: http://amzn.asia/hpoyp0X

▼140文字ブリーフィング:

「愛のむきだし」につづき、
園子温監督の映画を続けて見ました。
これは「埼玉愛犬家殺人事件」という、
じっさいに起きた猟奇的な事件をもとに作られた映画です。
でんでん演じる「犯人」の男は熱帯魚ショップを営んでおり、
自分に都合の悪い人間を肉片に切断し、
骨は高温で燃やし、肉片と臓器は川の魚に食べさせる、
という「死体を透明にする」方法を開発し、
なんと30人以上を殺した日本犯罪史に残るシリアルキラーです。

私がもっとも印象的だったのは、
犯人の「下世話さ」であり「凡庸さ」です。
そこが一番怖かった。
つまり、サイコパスというととかく私たちは、
「羊たちの沈黙」のレクター教授や、
バットマン(ダーク・ナイト版)のジョーカーのような、
サイケデリックなキャラクターをイメージするのですが、
じっさいは違う。
でんでん演じる犯人は下ネタとだじゃれと、
ある種の人なつっこさすら備えた、
「どこにでもいそうなオッサン」です。
ナチスドイツの高官で、
多数のユダヤ人殺害に関与したアイヒマンという人がいます。
この人の裁判を傍聴、分析した政治哲学者のハンナ・アーレントは、
「悪の真の姿は凡庸だ」と結論づけていますが、
この映画を見るとこの意味が説得力をもって迫ってきます。

多くの人が衝撃とともにレビューに書いている「残虐描写」は、
食肉処理場で働いていた私にはまったく衝撃でも何でもありませんでした。
全部、「あ、これはと畜場で豚の肝臓をもらってきたな」とか、
一目で分かりますから笑。
血にまみれた骨を焼くシーンも、
「これは豚の大腿骨だな」とか笑。
むしろ、犯人が生首を持つシーンとか、
ほ乳類の頭部がそんなに軽いわけないだろう、
というような「アンリアル」さが際立ちました。
私を現場スタッフに入れてくれたらもうすこしリアルにできたのに(笑)。
(730文字)



●嘆きのピエタ

鑑賞した日:2017年9月21日(木)
鑑賞した方法:

監督:キム・ギドク
主演:チョ・ミンス、イ・ジョンジン
公開年・国:2012年(韓国)
リンク: http://amzn.asia/jj3ck4N

▼140文字ブリーフィング:

「息もできない」という韓国映画をずいぶん前に見て以来、
久しぶりに見た韓国映画です。
ずしんと来るテーマで、
ヴェネチア映画祭金獅子賞受賞も納得です。
「息もできない」は父との葛藤でしたが、
今回は完全に「マザコン」がテーマです。

この作品の最大の難点は主人公の、
GACKTみたいなナルシスティックなビジュアルでした。
このせいでいろいろ感情移入できません。
母親の「韓国女優に100人はいそうな典型的な顔
(たぶん整形の影響なのかな)」も気になりました。
この二人の役者を入れ替えたら泣いていたかもしれません。

この監督はストーリーが巧いです。
主人公は高利貸しをしていて、
彼の方法は債務者を「障害者にする」ことで
保険金を巻き上げるというものでした。
極悪人の主人公は母親に捨てられた男ですが、
彼の前に母親と名乗る人物が現れます。
母親は無償の愛で彼を愛しますがそれは実は復讐のためでした。
彼女は彼が障害者にしたことを苦に自殺した男の母親で、
彼が本当の母親だと思った時点で自殺することで
「目の前で愛する人が死ぬ」苦しみを味わわせようとします。
最後に男は「債務者の車で引き回されて自殺する」ことで贖罪しようとします。
トラックが彼を引いていく最後のシーンは名シーンです。

先週読んだ宮台真司氏の本で、
この監督は牧師になるための学校で
勉強したことがあるというのを読んで納得です。
「わかりやすい救済」を徹底的に拒絶し、
「救いなき者の救い」を描こうとするキム・ギドク監督の姿勢は真摯です。
(628文字)



●モアナと伝説の海

鑑賞した日:2017年9月25日
鑑賞した方法:TSUTAYA DISCUSでレンタルして鑑賞

監督:ロン・クレメンツ
主演:アウリイ・クラヴァーリョ他
公開年・国:2016年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/cEtkr7Z

▼140文字ブリーフィング:

正直あまり面白くなかったです。
知恵遅れのニワトリが最後に活躍する、
「ロード・オブ・リング」と同じメッセージだけは心に残りました。
アナと雪の女王(2013)、ズートピア(2016)と、
ディズニーはスマッシュヒットを連発していたので期待していましたが、
今作は私にはさほど響きませんでした。
音楽はとても良いです。
(153文字)



▼▼▼月間陣内アカデミー賞▼▼▼

世界一小さな映画賞、
「月間陣内アカデミー賞」を、開催いたします。
主催者、プレゼンターは陣内がつとめます。

作品賞、主演(助演)俳優賞、そしてもうひとつ、
という感じで、ぬるーくやります。
皆さんの映画選考の参考にしていただければ幸いです。


▼作品賞
「ロード・オブ・ウォー」

コメント:
新しいタイプの反戦映画だと思います。
「ブラッド・ダイヤモンド」とか「ホテル・ルワンダ」のような、
真正面から文明批判、戦争批判をするわけではなく、
あくまでシニカルでニヒリスティックな視点で、
結論を鑑賞者に丸投げすることで逆にメッセージが、
重くなると言う手法は見事です。
最初の数分流れる、銃弾が生産されてアフリカに渡り、
少年の命を奪う、、、というカメラワークと音楽は、
よくできたミュージックビデオという感じで秀逸です。
「ど頭の5分」を観るだけでも価値があります。



▼主演(助演)男優賞
ジェラルド・バトラー(マシンガンプリーチャー)

コメント:
この映画も賛否両論あると思うし、
テーマもずっと重苦しくて途中辛くなるのですが、
それでも観ていられるのはジェラルド・バトラーの、
鬼気迫る演技とある種の「説得力」のおかげでした。



▼主演(助演)女優賞
満島ひかり(愛のむきだし)

コメント:
「今、日本で一番演技が上手い女優は?」
と業界人に聞いたら10人に8人が満島ひかりと言うぐらい、
めちゃくちゃ業界内評価が高いと聞いたことがあります。
こういう「評価のバブル」は怖いのですが、
確かに彼女の演技は凄い。
日本映画における男性俳優の「巧さ」は、
妻夫木聡や松田龍平に代表されるように、
「つや消しの空気感」ですが、
邦画における女優の巧さというのは良く言われる「透明感」に加え、
ある種の「呪術的な空気感」なんだと、
満島ひかりの演技を観てると感じます。



▼その他部門賞「キャスト以外は秀作賞」
「嘆きのピエタ」

コメント:
ブリーフィングに書いたように、
キャスト以外は傑作です。
なんで主人公がGACKT的なビジュアル?
なんでステレオタイプな韓国女優?
と突っ込みながら観ました。
主人公たちの「どうしようもない救いのなさ」
がこの映画の「キモ」なのに、
ビジュアルの「人工的な美しさ」が、
場末の絶望の説得力を打ち消してしまっている。
「息もできない」の主人公兼監督の、
ヤン・イクチュンはドラマ「とんぼ」時代の長渕剛のような趣きがあり、
良い俳優だと記憶していますが、彼がキャスティングされていたら、
私は確実に最後に泣いていたと思います。

▼参考リンク:「息もできない」
http://amzn.asia/0lO0gKh



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陣内が先月観た映画 2017年8月 『ロッキー』他7本

2018.02.22 Thursday

+++vol.028 2017年9月5日配信号+++

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■2 陣内が先月観た映画 2017年8月

月に一度のお楽しみ、
「陣内が先月観た映画」のコーナー。

タイトルそのまんまの企画です。
先月私がいろんなかたちで観た映画を、
一挙に紹介しちゃうというコーナー。

5本以上観た月だけの限定コーナーとなります。
先月はけっこう観たので、
けっこう紹介できます。

もともと映画を観るほうではありますが、
Amazonプライムのストリーミングで観るようになって、
観る本数が3倍ぐらいに増加しました。
移動中に観れるというのが大きいです。
電車の中やバスの中で本を読むのは少し疲れますが、
映画はノーストレスです。
長時間移動がある月なんかは、
往復の移動だけで4、5本観れたりします。

観るだけではもったいないので、
皆様に紹介しちゃおう、
というのがこのコーナー。

世界一小規模の映画賞、
「月間陣内アカデミー賞」もやります(笑)。

「おもしろそうだな」と思うやつがあったら、
それをレンタルして観てみる、とか、
あとこれを読んで、観たつもりになって、
誰かに知ったかぶりする(笑)などの
使い方をしていただければ、これ幸いです。

「陣内が先週読んだ本」の140文字ブリーフィングが好評なので、
映画評論も140文字で試みます。

時短は正義(!)ですから笑。

「読んだ本」コーナーと同じで、
140文字はあくまで「努力目標」です。

*どうしても「ネタバレ」要素をいくらか含みますので、
絶対にネタバレしたくない作品がありましたら、
器用に読み飛ばしてくだされば幸いです。
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●もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら

鑑賞した日:2017年8月5日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典

監督:田中誠
主演:前田敦子、大泉洋ほか
公開年・国:2011年(日本)
リンク: http://amzn.asia/fu5MYdI

▼140文字ブリーフィング:

まぁ、ひどい映画でしたね(笑)。
前半は「イノベーション」を高校野球で定義すると、
「バントしない」「ボール球を投げない」などの作戦になる、
ということを監督(大泉洋)がデータをもとに提案したり、
経営において「価値の定義」が最優先されるので、
高校野球においてそれは「(かかわるすべての人の)感動」なのだ、
と定義する、などのくだりがあり、ちょっと期待しました。

ところが最後に見事に「ちゃぶ台返し」が。
最後の最後に「私は逃げない」みたいな精神論にすべてが還元されます。
それはまさに「AKBイズム」であり、「秋元康テイスト」であり、
「昭和スポ根浪速人情物語」であり、これはドラッカーへの侮辱です。
ドラッカーの経営理論の骨子は、
まさにそのような「精神論への還元」を否定したところにあるのですから。

たぶん秋本康は日本人は努力、根性、浪花節なしに、
感動できないとでも思っているのでしょう。
(悲しいことにそれは、半分正しい。)
あぁ、この分だと日本ではまだまだしばらくは、
「サービス残業」や「過労死」は、
なくならないだろうなぁ、と感じました。
「努力と根性への信仰」を、
日本人は恐らく今後も捨てることはないだろう、と。
「竹槍でB-29に立ち向かう」と言っていた戦時中から、
日本という国は本質的には変化していないというのが分かります。

折角積み上げたものが最後に「AKBの都合」で台無しにされる。
「もし秋元康が『もし女子高生の野球マネージャーが
 ドラッカーの「マネジメント」を読んだら』の映画化に携わったら、
 ドラッカーの顔にウンコを塗りたくる結果になる」
に、この映画のタイトルは改題したほうが誠実です。
(686文字)



●コンスタンティン

鑑賞した日:2017年8月8日
鑑賞した方法: Amazonプライム特典

監督: フランシス・ローレンス
主演: キアヌ・リーブス
公開年・国: 2005年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/7zDfjUx

▼140文字ブリーフィング:

悪魔払いの男(キアヌ・リーブス)が、
悪魔を祓う映画です。

なんていうんでしょう。
なんていうんだろうなぁ。
なんて表現していいのか分からないんですけど、、、

、、、クソつまらなかったです(笑)。

「ダヴィンチ・コード」なんかともつながりますが、
キリスト教の知識が薄っぺらくて、
本質論とは関係のないトリビアな領域でこねくりまわしてるから、
「ルシファー」とか「ミカエル」とか出てくるのだけど、
まったく説得力がありません。ほとんど早送りしました。
(185文字)



●横道世之介

鑑賞した日:2017年8月9日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典

監督:沖田修一
主演:高良健吾、吉高由里子
公開年・国:2013年
リンク: http://amzn.asia/1NAt8yw

▼140文字ブリーフィング:

見終わったあとで、
この監督が「南極料理人」の沖田監督だと知りました。
「南極料理人」は2009年に映画館に観に行って感銘を受けた、
非常に良い映画でした。
どうりでこの映画も「食事シーン」の使い方が巧いわけだ、
と思った次第です。
しかし、こういった、
「大きな事件は起きず淡々と進む空気感を楽しむ」映画としては、
2時間40分というのはさすがに長すぎます。
このタイプの「雰囲気映画」の適正時間は90分ぐらいかな、
というのが私の持論です。
高良健吾の「大学生」の演技は説得力がありました。
(236文字)

▼参考リンク:「南極料理人」
http://amzn.asia/9zyUgPj



●ちはやふる 上の句

鑑賞した日:2017年8月21日(月)
鑑賞した方法:TSUTAYA DISCUSでレンタル

監督:小泉徳広
主演:広瀬すず
公開年・国:2016年(日本)
リンク: http://amzn.asia/i3yDxfO

▼140文字ブリーフィング:

ROBOTというプロダクションがあります。
映画は配給会社や監督も大事ですが、
プロダクションもけっこう大きな役割をもっていて、
私はわりとROBOTを信頼しています。

「ROBOT」には、当たり映画が多いです。
私が好きな映画では、
「踊る大捜査線 THE MOVIE」も、
「サマータイムマシン・ブルース」も、
「Love Letter」も、
「ALWAYS 三丁目の夕日」も、
「幕が上がる」も、
ROBOTが関わっています。

で、この「ちはやふる」もROBOTが絡んでいるということで、
期待して観ましたが、結果は「あんまり」ですね。
「下の句」は、大丈夫です(笑)。

広瀬すずファンにとっては夢のような映画だと思いますが、
映画ファンにとっては凡庸な映画のひとつです。
ただ、「競技かるた」というあまり知られていないマイナーな世界を、
オシャレな味付けでポピュラライズし、世間一般に知らしめる、
という意味では、卓球のマイナーさを払拭した、
映画「ピンポン」と同じような意味合いがあるかもしれません。
(429文字)



●ロッキー

鑑賞した日:2017年8月27日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典

監督:ジョン・G・アヴィルドセン
主演:シルベスター・スタローン、タリア・シャイア
公開年・国:1976年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/j16YS9a

▼140文字ブリーフィング:

父親がレンタルしてきた「ロッキー」のビデオを、
家で観たのはたしか小学生のころですから、
約30年ぶりに「ロッキー」第一作を観ました。
あらためて素晴らしい映画だと再認識しました。
昨年「クリード チャンプを継ぐ男」をAmazonプライムで観まして、
それで、「原点」を見返したいと思ったのです。
ちなみに「ロッキー」第一作では、
30歳のごろつきだったロッキー・バルボアが、
世界チャンピオンのアポロ・クリードと対決しますが、
最新作の「クリード」はアポロ・クリードの息子で、
その彼をかつてのライバルであったロッキーがコーチします。
説明は後で書きますが、この映画はいろんな意味で素晴らしいです。
公開後40年経っても人を感動させられるこの映画は間違いなく名作です。
(327文字)



●マディソン郡の橋

鑑賞した日:2017年8月26日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典

監督:クリント・イーストウッド
主演:クリント・イーストウッド
公開年・国:1995年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/0v0UYJ2

▼140文字ブリーフィング:

クリント・イーストウッドの映画にはハズレがない、
というのが私の持論なのですが、
この映画もやはり一定の基準は満たしていました。
これは「不倫」がテーマの映画(小説の映画化)で、
最近の日本だと「昼顔」というドラマが流行ったのと同じ理由で、
この映画(と原作)は支持されるのだと思います。
私は不倫についてはまったく擁護も支持もしませんが、
この映画においての不倫は中心テーマではなく、
むしろ人の切実な感情のきらめきや、
アメリカの田舎の美しくもつまらない日常や、
家族というものの持つ重層性や、
個人というものの多義性を語るための、
「物語上の装置」として不倫は機能しています。
イーストウッドの映画って、シーンの数が少なく、
つまりひとつのシーンが長い「長回し」が多く、
テンポが悪いはずなのですが、まったく冗長に感じないのは、
彼の監督としての「マジック」だと思います。
(333文字)



●ボディガード

鑑賞した日:2017年8月29日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典

監督:ミック・ジャクソン
主演:ホイットニー・ヒューストン、ケビン・コスナー
公開年・国:1992年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/52uHNiS

▼140文字ブリーフィング:

ホイットニー・ヒューストンって、
2012年に48歳で亡くなっていたのですね。
この映画を観たあとに知りました。
コカイン中毒だったそうです。
それを知ってこれを観たらもっと、
「しんみり」していたと思います。
「エンダ〜〜リヤ〜〜イヤ〜♪
 ウィルオーウェイズラヴュ〜〜♪
 フ〜↑↑↑」
で知られる、”I will always love you”は名曲ですが、
この曲は実はカントリーミュージックのカヴァーなんです。
この映画を観るとそれがよく分かります。
(214文字)



▼▼▼月間陣内アカデミー賞▼▼▼

世界一小さな映画賞、
「月間陣内アカデミー賞」を、開催いたします。
主催者、プレゼンターは陣内がつとめます。

作品賞、主演(助演)俳優賞、そしてもうひとつ、
という感じで、ぬるーくやります。
皆さんの映画選考の参考にしていただければ幸いです。


▼作品賞
「ロッキー」

コメント:

この映画は「アメリカンニューシネマ」を終わらせた映画、
としてよく語られます。
「俺たちに明日はない」とか「イージーライダー」といった、
退廃と放縦を描く映画が60年代アメリカで流行しました。
これらの映画は既成の価値観をぶち壊します。

「赤狩り(レッドパージ)」という、
共産党を封殺するアメリカ政府の強硬な政策や、
正義のないまま泥沼化するベトナム戦争に抗議し、
「体制」を作った大人達の価値観に反抗の声をあげた若者達は、
世捨て人のように放浪し「フラワーチルドレン」と呼ばれ、
ヒッピームーブメントを引き起こしました。
そういった若者のカルチャーを描いたのがこれらの、
「アメリカンニューシネマ」と呼ばれる作品群です。

作家の村上龍の書く小説の「退廃」は、
120%ここに影響を受けています。
、、、で、このような映画の「潮目が変わった」のが、
80年代であり、その流れをつくったのが「ロッキー」なのだ、
と映画評論家の町山智浩さんは言っています。

アメリカンニューシネマは往々にして、
主人公は最後に死にます。
しかも破局的に、徹底的に死にます。
麻薬と放縦と殺人と理由なき反抗が、
アメリカンニューシネマの旗印です。
フラワーチルドレンたちは、
「希望を描かないという反抗」をしたのです。

これに対し、ロッキーはひたすらに「希望」を描きます。
ニヒリズム(冷笑主義)に陥った人々が、
鼻で笑うアメリカンドリームを、
真正面から、臆面もなく描ききったのがロッキーです。
30年越しにロッキーを観て私は新たにふたつのことを発見しました。

ひとつめは、ロッキーはアポロに負けているということ。
「エイジョリアァァァアアァーン!!」のラストシーンで、
ロッキーは試合に負けています。
多くの人が事実誤認しているポイントですが、
最後の最後にロッキーはアポロに「判定負け」しています。
もうひとつは、この映画の主人公は2人いて、
ひとりがロッキー、もうひとりがエイドリアンだということです。

エイドリアンは30歳を過ぎても彼氏が一度もいたことがなく、
人と目を合せないためにメガネをかけていて、
他人とほとんど会話をすることができず動物しか友達がいません。
彼女は人間と絆を作れないのでペットショップでアルバイトをしており、
今で言うならオタクの非モテ引きこもり女性です。
兄に「お前は社会の負け犬だ」と言われても言い返す言葉もない。
完全に「非・リア充」です。

ロッキーは別の意味で負け組です。
彼はろくに定職につかずボクシングを続けていますが、
練習不足と不摂生で20代はほとんど棒に振ってしまい、
ヤクザの下請けで暴力をちらつかせて借金を取り立てる仕事をしている、
言ってみれば「ごろつき」であり、エイドリアンとは別の意味の、
「非・リア充」です。

この映画の軸は、実はアポロとの試合ではありません。

ロッキーがエイドリアンに「惚れる」ことが、
この映画のいちばんの軸です。
30代の「非・リア充男性」が、
30代の「非・リア充女性」に恋をする、
というのがロッキーの一番のポイントです。

ロッキーは、
「世界チャンピオンに殴られても最後までマットに沈まなかった」
ことによって、
一方、エイドリアンは、
「人生ではじめて男性に心を開いて恋をする」
ことによって、
二人の「精神的には未成年の30歳」が、
「大人としてのイニシエーション」を済ませ、
「成人し大人になる」という映画なのです。
物語の話法のなかでこういうのを、
「ビルドゥングス・ロマン」といいます。

こういった「ビルドゥングス・ロマン」を、
真正面から語ったことにより、
当時のアメリカのポップカルチャーの中で、
大麻を吸い絶望という夢を見、大人になることを拒んでいた、
若者達の「横っ面を叩いた」のが「ロッキー」なのです。

ロッキーは現代思想史的に意義深い映画です。
生卵をビールジョッキで飲み干すだけの映画ではないのです笑。
熱くなって長々と書きましたが、
「月間陣内アカデミー賞」は、
文句なしに「ロッキー」ですね。



▼主演(助演)男優賞
シルベスター・スタローン(ロッキー)

コメント:
スタローンは演技が下手なことで有名ですが(笑)、
この映画のスタローンは鬼気迫るものがあります。
なぜならこれも町山智浩さんが語っていますが、
ロッキー・バルボアはスタローン自身だからです。
スタローン本人もフィラデルフィアに住んでいたことがあります。
彼は若い舞台作家として夢を抱きながら、
30本以上の作品をいろんなプロダクションに持っていきますが、
誰にも相手にされず、俳優としても芽が出ず、
鬱屈した人生を送っていました。
その鬱屈に対するカタルシスを、
自分を重ね、テーマをボクシングにスライドして、
物語の構文そのままに対象を代入することで描いた、
「自画像」がロッキーです。
こういう「作り手の体重が乗っかった」映画というのは、
やはり胸に迫るものがあります。



▼主演(助演)女優賞
該当なし



▼その他部門賞「英語がセクシー賞」
ケヴィン・コスナー(ボディガード)

コメント:
ケヴィン・コスナーの英語が昔から好きです。
大学生の頃、私は自分の英語のヒヤリングを鍛えるために、
「JFK」というケヴィン・コスナー主演の映画を、
英語字幕にして繰り返し繰り返し聞いていました。
一時期は自分の話す英語が「彼に寄せた」みたいになるぐらい、
耳にこびりついて離れない特徴的な話し方をします。
鼻にかかったセクシーな彼の英語は、
私の「ツボ」です。
(174文字)




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陣内が先週観た映画 2017年7月 『聲の形』他8本

2018.01.25 Thursday

+++vol.024 2017年8月1日配信号+++

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■2 陣内が先月観た映画 2017年7月

月に一度のお楽しみ、
「陣内が先月観た映画」のコーナー。

タイトルそのまんまの企画です。
先月私がいろんなかたちで観た映画を、
一挙に紹介しちゃうというコーナー。

5本以上観た月だけの限定コーナーとなります。
先月はけっこう観たので、
けっこう紹介できます。

もともと映画を観るほうではありますが、
Amazonプライムのストリーミングで観るようになって、
観る本数が3倍ぐらいに増加しました。
移動中に観れるというのが大きいです。
電車の中やバスの中で本を読むのは少し疲れますが、
映画はノーストレスです。
長時間移動がある月なんかは、
往復の移動だけで4、5本観れたりします。

観るだけではもったいないので、
皆様に紹介しちゃおう、
というのがこのコーナー。

世界一小規模の映画賞、
「月間陣内アカデミー賞」もやります(笑)。

「おもしろそうだな」と思うやつがあったら、
それをレンタルして観てみる、とか、
あとこれを読んで、観たつもりになって、
誰かに知ったかぶりする(笑)などの
使い方をしていただければ、これ幸いです。

「陣内が先週読んだ本」の140文字ブリーフィングが好評なので、
映画評論も140文字で試みます。

時短は正義(!)ですから笑。

「読んだ本」コーナーと同じで、
140文字はあくまで「努力目標」です。

*どうしても「ネタバレ」要素をいくらか含みますので、
絶対にネタバレしたくない作品がありましたら、
器用に読み飛ばしてくだされば幸いです。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

●トランスフォーマー

鑑賞した日:2017年7月3日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典

監督:マイケル・ベイ
主演:シャイア・ラブーフ他
公開年・国:2007年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/aNSepAj

▼140文字ブリーフィング:

「トランスフォーマー」は、
私が小学生のときに流行ったので懐かしいです。
これの「ファミコンソフト」は理不尽に難しいことで有名です。
今考えますと、「トランスフォーマー」とか、
「たけしの挑戦状」とか、「バンゲリグ・ベイ」といった、
「無理ゲー」ともいえる超難度のファミコンソフトによって、
私たちの世代は「人生の不条理」だとか、
人生には乗り越えられない壁というのがあるのだ、
という思想を学んだように思うのです笑。

、、、話しがそれました。
その懐かしいトランスフォーマーを、
ハリウッドが味付けしたらこうなりました、というのがこの映画。
「ハリウッド」というのは調味料で言ったら「カレー味」なので、
素材が何であろうが、同じような映画になります。
冴えない主人公の覚醒と金髪美女、
冗長なカーチェイスと過剰な火薬、
これみよがしの3D演出と、ムダに落とされる大量の命の「軽さ」、、、
「既視感の塊」です。
たぶんハリウッドの手にかかれば、
たとえば「パーマン」ですらカレー味になるでしょう。
冴えない主人公の覚醒、金髪美女、
カーチェイスと過剰な火薬とこれみよがしの3D演出、、、
ムダに落とされる大量の命の「軽さ」、、、
そういう「パーマン」。

、、、うん、興味ないです。
(475文字)

▼参考画像:ファミコン「トランスフォーマー」画像
https://goo.gl/RhZ4CE



●茄子 アンダルシアの夏

鑑賞した日:2017年7月3日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典

監督:早坂希太郎
主演:大泉洋(ぺぺ)他
公開年・国:2003年(日本)
リンク: http://amzn.asia/7M7pgEK

▼140文字ブリーフィング:

約30分(ぐらい)の短編アニメ映画です。
Amazonプライム会員にならなかったら、
死ぬまで見ることはなかったと断言できます笑。
長野への出張の帰りに、長時間のバス移動で見ました。
(先ほどのトランスフォーマーも同じバスで見ました)
監督はジブリの「もののけ姫」を作画監督した人で、
宮崎駿の右腕とも言われた人だそう。
人物造形は、なんか浦沢直樹っぽいと感じました。
「これといった起伏がある話し」でもないのですが、
スペインの自転車レースの面白みに引き込まれました。
意外な良作でした。
(225文字)



●祈りのちから

鑑賞した日:2017年7月10日
鑑賞した方法:Amazonビデオでレンタルして鑑賞

監督:アレックス・ケンドリック
主演:アレックス・ケンドリック、プリシラ・シャイラー他
公開年・国:2016年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/1aqslL4

▼140文字ブリーフィング:

これは「クリスチャンの、クリスチャンによる、
クリスチャンのための映画」といいますか、
アメリカ南部のファンダメンタルな信仰を持つ教会が作った、
外部から見たら「プロパガンダ映画」です。
家庭内の問題が「祈り」によって解決されるというストーリー。
べつにディスっているわけでも、嫌いなわけでもないです。
こういう純粋な信仰は本当に尊いと思う。
同じチームが作成した、
「ファイアー・ストーム」そして、
「カレイジャス」という映画があり、
私はそちらも見ていますが、そちらの2本の方が良かったかな。
純粋な信仰に加えて、「ファイアー、、、」のほうは、
妻への誠実な愛、という美徳を、
「カレイジャス」のほうは、
「既婚者の男はただの男ではなく家庭の祭司なのだ」
というたいせつなことを思い出させてくれるからです。
(338文字)

▼参考リンク:「ファイアーストーム」
http://amzn.asia/7qilmui

▼参考リンク:「カレイジャス」
http://amzn.asia/gioxR85



●スワロウテイル

鑑賞した日: 2017年7月7日
鑑賞した方法: TSUTAYA DISCUSでレンタルして鑑賞

監督: 岩井俊二
主演: Chara、三上博史他
公開年・国: 1996年(日本)
リンク: http://amzn.asia/5G8Thut

▼140文字ブリーフィング:

20年前の映画です。
私が大学生のとき、同級生がやたらこの映画を観ていて、
「スワロウテイルを見るってオシャレ」みたいな空気がありました。
私は周囲が見ると見たくなくなるという屈折した性格なので、
そのときは見てませんでしたが、
Charaの歌う「あいのうた」は、良い歌だなぁ、と思ってました。
それから20年ごしに、「やっと、ついに観た」という感じです。
岩井俊二はそもそも大好きで、
「リリィ・シュシュのすべて」も、
「ラブレター」も、
「花とアリス」も観ていたのですが、
出世作のこれはスキップしていた。
20年前の映画ですがまったく古くない。
北斗の拳や「AKIRA」の世界観にも似た、
「なつかしい未来」がそこにはあり、
岩井俊二的な切なさもちゃんとある。
エンドロールで「あいのうた」が流れたたら、
どんな駄作でも「良い映画だったかもしれない」と思わせる、
説得力があります。小林武史、すごいぞ。
(325文字)

▼参考道が:「あいのうた」YEN TOWN BAND
https://www.youtube.com/watch?v=Vz32Lrz8G7M



●マイ・ブルーベリー・ナイツ

鑑賞した日:2017年7月11日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典で鑑賞

監督:ウォン・カーウァイ
主演:ノラ・ジョーンズ、ジュード・ロウ他
公開年・国:2007年(香港、フランス、中国)
リンク:http://amzn.asia/76f4Plv

▼140文字ブリーフィング:

「あの」ノラ・ジョーンズが主演しています。
「恋する惑星」のウォン・カーウァイが監督です。
ノラ・ジョーンズはインド系が入っているので、
ウォン・カーウァイ監督の「どこか無国籍な感じ」と、
彼女のエスニックな雰囲気が絶妙にマッチしていました。
アメリカ大陸を横断するロードムービー感も好きでした。
あと、食べるシーンの使い方の巧さ。印象的な色彩の使い方。
今年観たウォン・カーウァイ監督作品「ブエノスアイレス」は、
ゲイカップルという要素に最後までついて行けなかったけれど、
この作品はウォン・カーウァイの良さが全部出た良作だと思います。
作中に出てくるブルーベリーパイがとにかく美味そうです。
(287文字)



●シン・ゴジラ

鑑賞した日:2017年7月12日(二回目)
鑑賞した方法:TSUTAYA DISCUSでレンタルして鑑賞

監督:庵野秀明
主演:長谷川博己、石原さとみ他
公開年・国:2016年(日本)
リンク: http://amzn.asia/6WywEWi

▼140文字ブリーフィング:

この映画を観るのは3度目です。
去年、2度、映画館で観ました。
にもかかわらず、DVDを借りてまた観るという。
3度目に観ても新しい発見があります。
この映画、庵野監督が最初に編集したとき、
4時間近くあったというのを聞いたことがあります。
それを「削って削って」2時間にした。
私はモノを書いたり講演したりする経験があるのでわかりますが、
「最初4時間あったものを2時間にした」場合、
情報の密度が高くなるだけで情報の総量はあまり変わりません。
「削った部分」というのは文章でも講演でも、
「おりたたまれてそこにある」のです。
シンゴジラも同じで、情報密度が高いため、
複数の解釈が可能ですし、
複数回観ても新しい情報を発見出来るほど、
「密度が高い」です。
ファンのあいだで「内閣総辞職ビーム」と呼ばれている、
米国の地中弾道ミサイルを食らったゴジラの背中から出るビームが、
東京の街を火の海にするシーンがあるのですが、
そこは何回観てもなぜか「泣きそう」になります。
「戦後70年の哀しみ」であり、
「東日本大震災の哀しみ」であり、
現代日本社会のかかえる行き場のない矛盾が、
そのゴジラの「切ない怒り」に凝縮されているからでしょう。
(497文字)

▼参考記事:映画評「シン・ゴジラ」(陣内俊Prayer Letter ONLINE)
http://ameblo.jp/shunjinnai-kingdomcome/entry-12190058628.html



●聲(こえ)の形

鑑賞した日:2017年7月22日
鑑賞した方法:TSUTAYA DISCUSでレンタルして鑑賞

監督:山田尚子
主演:入野自由、早見沙織ほか
公開年・国:2016年(日本)
リンク: http://amzn.asia/hKJU34j

▼140文字ブリーフィング:

聴覚障害者を軸にした青春映画です。
前半のいじめのシーンがめちゃくちゃリアルでした。
たぶんあまりどこでも語られていないと思うのですが、
この映画(原作漫画も?)の隠れたテーマは、
「父の不在」なのではないかと私は思いました。
この作品にはいちども「父」が登場しません。
ポストモダンの時代にアトム化した個人が動揺する、
という意味では、「桐島、部活やめるってよ」と通じます。
父の不在にの世界に、救済を与えるのが、
永束くんというトリックスターとしての、
「空気を読まないグイグイ系の親友」だったのは、
何か象徴的なことのような気がしています。
(262文字)



●ゼロ・ダーク・サーテイ

鑑賞した日:2017年7月26日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典

監督:キャスリン・ビグロー
主演:ジェシカ・チャスティン
公開年・国:2013年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/dsvdNy8

▼140文字ブリーフィング:

ウサマ・ビンラディン殺害作戦に携わった、
実在のCIA捜査官をモデルとした「事実をもとにした」映画です。
拷問のことなどにも踏み込んでいて、CIAから批判もされたそうです。
じっさい最後は「終わりのない復讐劇に救いはない」という、
政府批判じみたメッセージもあるのですが、
大筋としては「アメリカプロパガンダ映画」になっている。
見ていて、どこか言い様のない虚しさを感じました。
その虚しさというのは「もやもや感」が二重だからだ、
と後で気付きました。
二重のもやもや感というのがあるのは、
この映画が構造的にプロパガンダ映画でありながら、
復讐の虚しさという薄っぺらな誠実さで糊塗しているからです。
この作戦の巻き添えに死んだ沢山のアラブ人の家族が、
この映画を見たらどのような気持ちになるのでしょう。
おそらく彼らは「セカンドレイプ」のような形で、
二重に屈辱を受けた形になります。
そのようなところには決して想像力が回らないのが、
「強者の論理」で突き進む米国の傲慢であり、
それが米国の求心力減退の正体なのだ、とは、
きっと彼らは夢にも思っていないのでしょう。
(465文字)



▼▼▼月間陣内アカデミー賞▼▼▼

世界一小さな映画賞、
「月間陣内アカデミー賞」を、開催いたします。
主催者、プレゼンターは陣内がつとめます。

作品賞、主演(助演)俳優賞、そしてもうひとつ、
という感じで、ぬるーくやります。
皆さんの映画選考の参考にしていただければ幸いです。


▼作品賞
「シン・ゴジラ」

コメント:
やはり「シン・ゴジラ」ですね。
伝統あるゴジラの新作を、庵野秀明に任せた時点で、
東宝の「勝ち」は決まっていた。
「何か分からないものが東京湾から唐突に現れる」
というプロットはエヴァンゲリオンとまったく同じですし、
要所要所の明朝体の「テロップ」は、
「フィクションの中のシリアスさ」を現す小道具になっている。
これもエヴァンゲリオンと同じ。
日本全体に「刷り込み」が効いているから、
みな「うっすらとした既視感」をもちながら、
しかし、やはりまったく新しい作品を観ている。
良く出来た映画です。



▼主演(助演)男優賞
長谷川博己(シン・ゴジラ)

コメント:

映画館で二度観たときは、
シン・ゴジラに出演する、
まさに「オール・ジャパンの俳優陣」のなかで、
主演の彼に、ほとんど目が行きませんでしたが、
あのポジションを演じられる俳優は多くはない、
と後で思い至りました。
「あの位置」は確かに難しい。
織田裕二だと「踊る大捜査線」になっちゃうし、
佐々木蔵之介も違う。香川照之も違うし、
堺雅人も違う。「官僚感」がちゃんと出て、
無味無臭というか、物語を邪魔しない俳優として、
長谷川博己は最適解だったと思います。



▼主演(助演)女優賞
ノラ・ジョーンズ(マイ・ブルーベリー・ナイツ)

コメント:
ノラ・ジョーンズの演技、ことのほか良かったです。
プロの俳優ではないので、ものすごい迫真の演技、
みたいなのを最初から期待はしていないのですが、
やはりミュージシャンには「まとっている空気」がある。
だから映画に起用するとけっこう「成立」することが多いです。
日本だとRADWIMPSの野田洋二郎は「トイレのピエタ」に、
Charaは「スワロウテイル」に、
山崎まさよしは「月とキャベツ」に出演していますが、
全部それぞれに、「まとっている空気」で、
ちゃんと映画が成り立っている。



▼その他部門賞「映画音楽賞」
「スワロウテイル」(小林武史)

コメント:
岩井俊二映画の音楽を小林武史が担当する、
というのはスワロウテイル以降、何度か繰り返されますが、
この二人はやはり相性が良いと確認しました。
YEN TOWN BANDの「あいのうた」はもう、最強ですね。
エンドロールとともに、Charaの声で、
「止まった手のひら 震えてるの躊躇して♪」
と流れたら、どんなクソ映画でも感動したことにしてしまいそうな、
圧倒的な力を感じます。





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陣内が先月観た映画 2017年6月 フライト 他14本

2017.12.28 Thursday

+++vol.020 2017年7月4日配信号+++

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■2 陣内が先月観た映画 2017年6月

月に一度のお楽しみ、
「陣内が先月観た映画」のコーナー。

タイトルそのまんまの企画です。
先月私がいろんなかたちで観た映画を、
一挙に紹介しちゃうというコーナー。

5本以上観た月だけの限定コーナーとなります。
先月はけっこう観たので、
けっこう紹介できます。

もともと映画を観るほうではありますが、
Amazonプライムのストリーミングで観るようになって、
観る本数が3倍ぐらいに増加しました。
移動中に観れるというのが大きいです。
電車の中やバスの中で本を読むのは少し疲れますが、
映画はノーストレスです。
長時間移動がある月なんかは、
往復の移動だけで4、5本観れたりします。

観るだけではもったいないので、
皆様に紹介しちゃおう、
というのがこのコーナー。

世界一小規模の映画賞、
「月間陣内アカデミー賞」もやります(笑)。

「おもしろそうだな」と思うやつがあったら、
それをレンタルして観てみる、とか、
あとこれを読んで、観たつもりになって、
誰かに知ったかぶりする(笑)などの
使い方をしていただければ、これ幸いです。

「陣内が先週読んだ本」の140文字ブリーフィングが好評なので、
映画評論も140文字で試みます。

時短は正義(!)ですから笑。

「読んだ本」コーナーと同じで、
140文字はあくまで「努力目標」です。

*どうしても「ネタバレ」要素をいくらか含みますので、
絶対にネタバレしたくない作品がありましたら、
器用に読み飛ばしてくだされば幸いです。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

●フライト

鑑賞した日:2017年6月1日(木)
鑑賞した方法:Amazonプライム特典

監督:ロバート・ゼメキス
主演:デンゼル・ワシントン
公開年・国:2012年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/4yT4WFM

▼140文字ブリーフィング:

飛行機事故が見かけ上の主題ですがこの映画、
本当の主題は「アルコール依存症」です。
けっこう面白かったです。
途中で何度も「見るのをやめよう」と思いましたが、
最後まで見て良かった。
ラスト5分間のカタルシスがすごいです。
それまでの1時間50分の「イライラ」がすべて回収されます。
メルマガを書きながら初めて気付いたのですが、
監督は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「フォレスト・ガンプ」の、
ロバート・ゼメキスです。(202文字)



●ノルウェイの森

鑑賞した日:2017年6月2日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典

監督:トラン・アン・ユン
主演:松山ケンイチ、菊地凛子、水原希子
公開年・国:2010年(日本)
リンク: http://amzn.asia/9egPH3w

▼140文字ブリーフィング:

村上春樹原作作品の「初の映画化」として話題になった作品です。
小説内のセリフやひとり語りがそのままけっこう使われていて、
それが「ハルキ感」を出してるかというと、そうでもない。
言葉の上ではなく、もっと雰囲気で「ハルキ感」を出して欲しかった。
岩井俊二とかが監督した方が、
もっと原作の物憂い雰囲気が出せたと思います。
これは映画化として成功とは言いがたいかな。(175文字)



●あの頃ペニーレインと

鑑賞した日:2017年6月6日(火)
鑑賞した方法:Amazonプライム特典

監督:キャメロン・クロウ
主演:パトリック・フュジット、ケイト・ハドソン
公開年・国:2000年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/7BA85Ek

▼140文字ブリーフィング:

とても不思議なのですが、「ノルウェイの森」よりも、
そのあとに見たこちらのほうが「ハルキ感」があった。
青春の甘酸っぱさ、ロードムービー感、アメリカの美しい風景、
そして、ロック音楽。隠れた名作です。(97文字)



●再会の街で

鑑賞した日:2017年6月9日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典で鑑賞

監督:マイク・バインダー
主演:ドン・チードル、アダム・サンドラー
公開年・国:2007年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/g8Uwefk

▼140文字ブリーフィング:

歯科医の主人公アラン(ドン・チードル)が、
街で偶然大学時代のルームメイトのチャーリー(アダム・サンドラー)に、
再会するところから物語は始まります。
アランは驚きます。
チャーリーはかつてのチャーリーではなく、
「チャーリーの抜け殻」になってしまっていたからです。
実はこの映画の秘密は「9.11のトラウマ」にあります。
同時多発テロは、アメリカ国民に多大な
「国家的なトラウマ」をもたらしました。
この作品はそのような「トラウマを癒す」ための映画の一つです。
ちょうど昨年大ヒットした邦画「シン・ゴジラ」や、
「君の名は」が、東日本大震災の記憶を、
「昇華させる試み」だったのと同じように。
アランはチャーリーの抜け殻と付き合う中で知ります。
チャーリーは「あの日」、
妻と、娘達と、愛犬を家から送り出し、
「あの飛行機」に載った愛する家族は帰らぬ人となった。
チャーリーはそれ以来、「心が壊れてしまった。」
チャーリーが「ワンダと巨像」という、
プレイステーション2のゲームを黙々とするシーンが、
重要なシーンとして繰り返されます。
現実の世界の不条理に打ち砕かれた人が、
「統合された別の世界」である「ゲームという避難所」に、
逃げ込むという心理描写は非常にリアルだと思いました。
私も病気療養中、「自己破壊思考」を止める装置として、
ゲームを利用しましたから。
しかも「ワンダと巨像」は、
最も面白く印象的だったゲームのひとつです。(594文字)

▼参考リンク:ブログ映画評「シン・ゴジラ」
http://ameblo.jp/shunjinnai-kingdomcome/entry-12190058628.html

▼参考リンク:ブログ映画評「君の名は」
http://ameblo.jp/shunjinnai-kingdomcome/entry-12209408760.html

▼参考リンク:「ワンダと巨像」
http://amzn.asia/epJgl8N



●シング・ストリート

鑑賞した日:2017年6月9日
鑑賞した方法:TSUTAYA DISCUSでレンタルして鑑賞

監督:ジョン・カーニー
主演:フェルディア・ウォルシュ・ピーロー、ルーシー・ボイントン他
公開年・国:2016年(アイルランド、アメリカ)
リンク:http://amzn.asia/f0lZGRu

▼140文字ブリーフィング:

家庭内の問題を抱えている中学生の主人公が、
バンドを組むことによって才能を開花させ、
大人になっていく、という青春ドラマです。
ハロルド作石の漫画「BECK」と筋立ては良く似ています。
しかし、レビューなどであまり誰も指摘していませんが、
この映画の最も大切なテーマは、「兄と弟の物語」です。
大学生の年齢になる主人公の兄は、
家庭内の挫折をその身に引き受ける形で「引きこもり」になっている。
弟は音楽の趣味、ファッション、ミュージックビデオのテイスト、
すべてを兄から学んでいきます。
引きこもりの兄はポップカルチャーに精通しているのです。
兄の助言に従った弟は学校で「ブレイク」し、可愛い彼女を作り、
最後はしけた港町を離れロンドンに旅立ちますが、
それは兄が「陰の部分」を一手に引き受けた結果、
自分が「陽の部分」を体現した結果なのです。
兄も弟もそれを理解している。
兄は弟に、「おまえ調子に乗るなよ!」と当たったりもしますが、
最後の最後で兄がとった行動が「泣け」ます。
私の弟は学校時代から、スポーツも勉強も友人の多さも、
すべてにおいて私よりまさっていましたから、
この映画はオーバーラップしました。
映画の最後に「すべての兄弟に捧ぐ」というテロップが出たとき
「やはりな」と思いました。
この映画はただの青春音楽映画ではなく、
兄弟の「ネガとポジ」の物語です。
ペコとスマイルは兄弟ではありませんが、
松本大洋の「ピンポン」とか、「鉄コン筋クリート」に、
近い物語構造を持っています。(623文字)



●スペースカウボーイ

鑑賞した日:2017年6月14日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典

監督:クリント・イーストウッド
主演:クリント・イーストウッド、トミー・リー・ジョーンズ
公開年・国:2000年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/2pvJDye

▼140文字ブリーフィング:

元空軍パイロットのおじいちゃん4人組が、
旧ソ連の衛星を修理するというNASAの特殊任務のために、
宇宙におもむく、という話しです。
筋書きとしては「アルマゲドン」にかなり似ています。
クリント・イーストウッドがこんな作品を撮るとは、、、
という意外性に惹かれて見ましたが、
やはりイーストウッドにはあまり似合わないな、
というのが正直なところ。
日本人でいえば北野武が宇宙飛行士役をする映画に、
どうしてもリアリティがなくなるようなものです。(213文字)



●ナッシュビル

鑑賞した日:2017年6月13日
鑑賞した方法:TSUTAYA DISCUSでレンタルして鑑賞

監督:ロバート・アルトマン
主演:リリー・トムリン他
公開年・国:1975年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/ck7E40N

▼140文字ブリーフィング:

映画評論家の町山智浩氏がラジオで、
「桐島、部活やめるってよ」と同じ構造の映画、
と紹介していて興味を持ちました。
全編を通して、「ウォーカー」という次期大統領候補の、
選挙カーがナッシュビルの街のいたるところに現れるのですが、
「ウォーカー本人」は一度も出てこない。
これが「桐島、部活やめるってよ」に一度も出てこない、
「桐島」に似ていると町山さんは分析していました。
見てみた私の感想は、「ウォーカー候補」と、
「桐島」は似て非なるものだいうことです。
桐島は「空虚なる中心」としての、「天皇」の象徴だ、
というのが私の分析ですが、
「ウォーカー候補」は、不穏で不気味なる、
真っ黒な雨雲のようにそこに存在しますが、
それは「桐島のような空虚な中心」の表象ではない。
むしろウォーカー候補は、「アメリカの保守層の空虚さ」を、
象徴しているのだと思います。
(365文字)

▼参考リンク:「桐島、部活やめるってよ」
http://amzn.asia/ePn40LP



●フレフレ少女

鑑賞した日:2017年6月14日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典で鑑賞

監督:渡辺健作
主演:新垣結衣
公開年・国:2008年(日本)
リンク: http://amzn.asia/7dskZmN

▼140文字ブリーフィング:

これほど見所のない映画、というのも珍しい。
驚くほどつまらない映画でした笑。
ほとんど早送りしました。
なぜ「これを撮ろう」と思ったのかが、
最大の謎です。(74文字)



●華氏451

鑑賞した日:2017年6月20日
鑑賞した方法:TSUTAYA DISCUSでレンタルして鑑賞

監督:フランソワ・トリュフォー
主演:オスカー・ウェルナー
公開年・国:1966年(英国)
リンク: http://amzn.asia/g22kjYW

▼140文字ブリーフィング:

サイエンス・フィクションの古典的名作です。
ジョージ・オーウェルの「1984年」と、テーマはまったく同じです。
近未来における官僚統治国家に暮す人々は豊かですが、
そこでは「本を読むこと」は犯罪とされています。
消防員(Fireman)は、火を消す人ではなく、書籍を摘発して、
それを燃やす人のことを指します。
消防員の肩章には「451」と刻印されていますが、
この数字の意味は、本が発火する温度(華氏451度)のことです。
こういうジャンルを「ディストピア(ユートピアの反対)」というのですが、
同じディストピア作品でもオーウェルの「1984年」とは違い、
最後の最後に希望をのこしてこの映画は終わります。
文字の禁止された世界で、人々は「脳内に本を記憶」し、
「本の人」になることで文学を人類に遺そうとします。
「管理社会」は本能的に知性を嫌悪しますが、
この映画は「それでも、人間の知性は腐らない」という、
力強い宣言と解釈できます。(405文字)



●ボブ・マーリー ルーツ・オブ・レジェンド

鑑賞した日:2017年6月21日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典で鑑賞

監督:ケヴィン・マクドナルド
主演:ボブ・マーリー他
公開年・国:2012年(英国)
リンク: http://amzn.asia/eBfAS9C

▼140文字ブリーフィング:

ボブ・マーリーの生涯を描くドキュメンタリー映画です。
彼が36歳でメラノーマで死んだ、というのはまったく知りませんでした。
また、ジャマイカの二大政党(PNPとJLP)の苛烈な政争が、
民衆の殺し合いにまで発展している最中、
コンサートで両党の代表がボブ・マーリーの導きで、
握手をするシーン(実際の映像)は鳥肌が立ちました。
音楽が政治を超えた瞬間。まさに伝説です。
(178文字)



●ライアー・ゲーム 再生

鑑賞した日:2017年6月22日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典で鑑賞

監督:松山博昭
主演:松田翔太、多部未華子他
公開年・国:2012年(日本)
リンク: http://amzn.asia/gAMm1oD

▼140文字ブリーフィング:

ライアー・ゲームのドラマは見てないですが、
劇場版第一作は昔、映画館で見ました。
個人的に多部未華子が戸田恵梨香よりも良かったと思うので、
本作は案外楽しめました。
しかし、ライアーゲームは、「ゲームの緻密さ」にこだわるわりに、
最初の最初、入りのところが「雑」です。
参加者たちは謎の主催者から一億円と手紙を送りつけられ、
手紙にはこう書かれています。
「1億円を差し上げます。
しかしそれを持って指定の場所に来てゲームに参加してください。
それを拒んだ場合2億円を請求します。
この手紙を開いた時点で後戻りできません。」
まったく意味の分からない要求につまづいてしまいます。
普通の人ならそこで警察に行きますので(笑)。
参加者が、「参加するインセンティブ」を持つ、
という説得力がないから、
その先のすべてが台無しになっている感じがします。
参加者のすべてが巨額の借金を抱えたクズ人間という、
「カイジ」の説得力を見倣って欲しいと思います。
そこんとこが「ザワザワ」しました笑。
(423文字)



●ドラえもん 新・のび太の日本誕生

鑑賞した日:2017年6月25日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典で鑑賞

監督:八鍬新之介(原作:藤子・F・不二雄)
主演:水田わさび(ドラえもん)他
公開年・国:2016年(日本)
リンク: http://amzn.asia/3xgFtDz

▼140文字ブリーフィング:

ドラえもんの映画を観たのは、いつ以来か。
20年ぶりとかかもしれません。
3Dの「スタンド・バイ・ミードラえもん」は見ましたが。
本作はなかなか面白かったです。
声優が総替えされているのに、
いまだに対応できていません。
ドラえもんは早口になったし、
しずかちゃんは性格がキツくなった気がします。
(141文字)



●ミュンヘン

鑑賞した日:2017年6月26日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典で鑑賞

監督:スティーブン・スピルバーグ
主演:エリック・バナ、ダニエル・クレイグ
公開年・国:2005年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/bhkHsl2

▼140文字ブリーフィング:

この映画は、1972年に起きた、
ミュンヘンオリンピック事件をモチーフに、
スピルバーグ監督が撮った作品です。
「ミュンヘンオリンピック事件」については恥ずかしながら、
この映画で初めて知りました。

wikipediaによると、「ミュンヘンオリンピック事件」とは、
以下のような事件です。
〈1972年9月5日、ミュンヘンオリンピックの開催中、
パレスチナの過激派組織「黒い九月」のメンバー8名が、
オリンピック村のイスラエル選手団宿舎に侵入、
抵抗した選手ら2人を殺害し、残る9人を人質に取る。
彼らはイスラエルに収監されているパレスチナ人の解放を要求。
解決は西ドイツ警察に任されることになったが、
テロリストとの銃撃戦の結果、イスラエル選手団9名が殺害され、
人質11人全員死亡という悲劇的な結果に終ってしまう。〉

この事件を受け、イスラエルの諜報機関「モサド」は、
テロ首謀者の「黒い九月」のメンバーを、次々に暗殺していきます。
この映画は秘密裏に組織された暗殺チームのメンバーが主人公です。

最後のシーンでイスラエル人の主人公はニューヨークに身を避け、
そこで「モサド」の高官と対峙するのですが、
その背景には世界貿易センタービルのツインタワーが映っている。

これは明らかに「意図的な」カットです。

この映画の公開は2005年ですが、
先ほどの「再会の街で」と同じく、
明らかに「9.11同時多発テロ」とそれに続く、
ブッシュ大統領による報復戦争を意識しています。

ご存じのように(?)スピルバーグはユダヤ人ですから、
彼はユダヤ人の側から30年前の事件を持ち出して、
パレスチナのテロへの自国イスラエルの報復を描き、
それをアルカイダと米国のメタファーとして描いた。
しかも、徹底して「批判的」に。

主人公はターゲットを次々に殺害していきますが、
そこにあるのは言い様もない「虚しさ」であり、
「こんなことをしても憎しみが増幅するだけで、
 何も生まれないのに、、、」という矛盾に苦しみます。

最後のシーンでモサドの高官に主人公は、
その思いをぶつけるわけです。
二人の後ろには30年前のツインタワーが映っていますから、
これはスピルバーグ自身の、ブッシュ大統領への抗議だったわけです。

映画の公開後、スピルバーグは米国の右派からも、
「ミュンヘン事件へのあの報復行為は当然だ」と考える、
同胞のイスラエル国民からも批判され攻撃されたそうです。
彼は「塀の上」を歩いているので、
塀の左右にいる党派的な人からは理解されないのだと思いますが、
私は彼のスタンスが非常に好きですし、
その勇気に敬意を抱きました。
(1,064文字)



●愛を積む人

鑑賞した日:2017年6月27日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典で鑑賞

監督:朝原雄三
主演:佐藤浩市、樋口可南子、北川景子他
公開年・国:2015年(日本)
リンク: http://amzn.asia/1KzTsLv

▼140文字ブリーフィング:

夏休み中に、長野で妻と二人でタブレットで見ました。
富良野が舞台、石の塀を積む、妻を亡くした男、
不倫した娘を赦す、、、
あらゆるプロットが「北の国から」へのオマージュにしか見えない、
そんな作品でした。時々差し挟まれる美瑛の丘陵のカットが美しく、
それが映画に良いリズムをもたらしていました。
夫婦で観るといろいろ考えさせられる映画です。
(164文字)



▼▼▼月間陣内アカデミー賞▼▼▼

世界一小さな映画賞、
「月間陣内アカデミー賞」を、開催いたします。
主催者、プレゼンターは陣内がつとめます。

作品賞、主演(助演)俳優賞、そしてもうひとつ、
という感じで、ぬるーくやります。
皆さんの映画選考の参考にしていただければ幸いです。


▼作品賞
「フライト」

コメント:
本当の強さとは、自分の弱さを認められることだ、
ということを教えてくれる作品です。
勇者とは弱さがない人ではなく、
弱さを開示できる勇気を持つ人のことです。


▼主演(助演)男優賞
デンゼル・ワシントン(フライト)

コメント:
95%の時間、「こいつはゴミだな」と思いながら見るのですが、
最後の5分の逆転がスゴイ。
迫真の演技とはあのことです。
「フライト」、2部門の受賞、おめでとうございます。
どんな立場から言ってるのか分かりませんが笑。


▼主演(助演)女優賞
該当なし


▼その他部門賞「監督賞」
スティーブン・スピルバーグ(ミュンヘン)

コメント:
先述したように、2001年のテロ以降、米国中が冷静さを失い、
「悪の枢軸国と戦う」というブッシュの聖戦論を支持していた、
あのタイミングでこういう映画を作るというのは、
相当に勇気が必要だったことでしょう。
しかも祖国イスラエルへの批判にもなっている。
全方位に敵を作ったとしても「暴力の無意味さ」という、
正論を語った勇気を讃えたいと思います。
「このテーマ」は10年後の今もまったく古くなっておらず、
むしろ今はより切実さを増していると言えます。
見返す価値のある映画です。





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陣内が先月観た映画 2017年5月 「夢」(黒澤明監督)他

2017.11.30 Thursday

+++vol.016 2017年6月6日配信号+++


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■2 陣内が先月観た映画 2017年5月

月に一度のお楽しみ、
「陣内が先月観た映画」のコーナー。

タイトルそのまんまの企画です。
先月私がいろんなかたちで観た映画を、
一挙に紹介しちゃうというコーナー。

5本以上観た月だけの限定コーナーとなります。
先月はけっこう観たので、
けっこう紹介できます。

もともと映画を観るほうではありますが、
Amazonプライムのストリーミングで観るようになって、
観る本数が3倍ぐらいに増加しました。
移動中に観れるというのが大きいです。
電車の中やバスの中で本を読むのは少し疲れますが、
映画はノーストレスです。
長時間移動がある月なんかは、
往復の移動だけで4、5本観れたりします。

観るだけではもったいないので、
皆様に紹介しちゃおう、
というのがこのコーナー。

世界一小規模の映画賞、
「月間陣内アカデミー賞」もやります(笑)。

「おもしろそうだな」と思うやつがあったら、
それをレンタルして観てみる、とか、
あとこれを読んで、観たつもりになって、
誰かに知ったかぶりする(笑)などの
使い方をしていただければ、これ幸いです。

「陣内が先週読んだ本」の140文字ブリーフィングが好評なので、
映画評論も140文字で試みます。

時短は正義(!)ですから笑。

「読んだ本」コーナーと同じで、
140文字はあくまで「努力目標」です。

*どうしても「ネタバレ」要素をいくらか含みますので、
絶対にネタバレしたくない作品がありましたら、
器用に読み飛ばしてくだされば幸いです。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

●サイコ

鑑賞した日:2017年5月3日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:アルフレッド・ヒッチコック
主演:アンソニー・パーキンス
公開年・国:1960年(米国)
リンク: http://amzn.asia/2xCJeId

▼140文字ブリーフィング:

この映画は非常に有名です。
「羊たちの沈黙」などに代表される、
「サイコパスもの」と言われる、いわゆる、
「心理的異常者を軸に撮る映画」というのは、
今では一般的で、ひとつのジャンルを形成していますが、
すべてはこのヒッチコックの「サイコ」から始まった、
と言われています。

私はヒッチコックの映画ではこれまで、
この映画と「バーズ(鳥)」を見ていますが、
カット割りだとか「見せ方」がやはりスゴイと思う。
「何か不気味なことが起こりそうな雰囲気」だとか、
「追い詰められハラハラする感覚」というのが特にスゴイ。
スピルバーグは学生時代、
ヒッチコックをめちゃくちゃ研究したそうですが、
「ジョーズ」や「ジュラシックパーク」の追い詰められ感は、
ヒッチコック由来です。

本に古典があるように、映画にも古典があります。
ヒッチコックの「サイコ」は間違いなく映画の古典のひとつです。
(371文字)



●アバウトタイム

鑑賞した日:2017年5月7日(日)
鑑賞した方法:TSUTAYA DISCUSでレンタル

監督:リチャード・カーティス
主演:ドーナル・グリーソン、レイチェル・マクアダムス
公開年・国:2013年(イギリス)
リンク: http://amzn.asia/cmy4Xd9

▼140文字ブリーフィング:

友人に勧められて観ました。
昨年大流行した「君の名は」はジャンルで言うと、
「タイムループもの」と呼ばれます。
「時空を超えてしまう物語」ですね。
去年の秋に友人と映画談義をしていて、
「タイムループもの」の話しになったとき、
「アバウトタイム」がいいよ、と教えてもらいました。
ネタバレしたくないので筋書きは端折りますが、
終盤に登場するセリフに、
「My extra ordinal ordinal life.」
というのがあり、これが名言です。
意訳すると、
「美しく愛おしい、
 非凡なる、ぼくの平凡な日常」
みたいなことになるでしょうか。
この映画ととても似たプロットの映画に、
「バタフライエフェクト」というのがありますが、
あちらも名作です。
邦画だと細田守のアニメ映画「時をかける少女」も名作ですね。
タイムループものっていうのは、
架空の設定を借りて、人間が生きるというのは、
「絶え間ない選択」なのだという命題を突きつける、
優れた舞台装置です。
(401文字)



●太陽の帝国

鑑賞した日:2017年5月8日(月)
鑑賞した方法: Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:スティーブン・スピルバーグ
主演:クリスチャン・ベール、ジョン・マルコビッチ
公開年・国: 1988年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/dc1QdDn

▼140文字ブリーフィング:

巨匠、スティーブン・スピルバーグの作品です。
日本の戦闘機、ゼロ戦にあこがれる英国人の少年が主人公です。
彼はお父さんが英国政府のエライ人で、中国に駐在していました。
それが日本軍の進軍によって一変し、
彼は捕虜になってしまう。
捕虜収容所で少年は、「金持ちのボンボン」から、
「男」へと成長していく、という物語です。
余談ですがこの映画は、私が小学生のころ、
今は亡き私の父が居間でビデオで見ていました。
少年が食べるものがなく、もぬけの殻になり、
日本軍に接収された自宅にもどって、
そこで「ウィスキーボンボン」をむさぼり食べるシーンがあるのですが、
そこを見ていて「ん?」と思った。
明らかに既視感がある。
「そうだ、あのとき岡山で、
 お父さんが見ているのを横から見ていた」
という記憶がスパークしました。
、、、こういうことって、時々ありますよね。
(362文字)



●ドラゴンタトゥーの女

鑑賞した日:2017年5月14日(日)
鑑賞した方法: Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督: デヴィッド・フィンチャー
主演: ダニエル・クレイグ、ルーニー・マーラ
公開年・国: 2012年(アメリカ、スウェーデン合作)
リンク: http://amzn.asia/aF7Vehi

▼140文字ブリーフィング:

スウェーデンを舞台とする、
「サイバーパンクスリラー」みたいな映画で、
それなりにハラハラします。
筋書きはそこまでたいしたことないのですが、
主演のダニエル・クレイグとルーニー・マーラの俳優力が凄いため、
それだけで「見れちゃう」感じです。
演技が良いので見ていられる。
監督は「セブン」「ファイトクラブ」などで知られる、
デヴィッド・フィンチャーです。
彼は「めちゃくちゃ撮り直しをさせる監督」で有名だと、
映画評論家の町山智浩氏がラジオで言っていました。
その対極が北野武で、彼は殆ど一発オッケーだそうです。
私が「アメリカの北野武」と思っている、
クリント・イーストウッドも「撮り直しをしない監督」として有名です。
(298文字)



●ブエノスアイレス

鑑賞した日:2017年5月16日(火)
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:ウォン・カーウァイ
主演:レスリー・チャン、トニー・レオン
公開年・国:1997年(香港)
リンク: http://amzn.asia/ib8jycr

▼140文字ブリーフィング:

ウォン・カーウァイ監督の、「恋する惑星」を、
私は10年ぐらい前に職場の同僚に教えてもらって見ました。
内容はまったく覚えていないのですが、
この映画の雰囲気と、フェイ・ウォンが歌うテーマソングが凄く好きで、
そのあとフェイ・ウォンの歌をiTunesで購入した記憶があります。
「内容はまったく思い出せないが、
その映画に流れる空気感だけは妙に覚えている」
という映画が時々ありますが、
きっとこの監督はそういうのが上手なのです。
「ブエノスアイレス」もまた映像美は素晴らしいのですが、
ストーリーがゲイの恋愛を主軸にしているため、
最後まで感情移入が難しかったです。
「ゲイカップルの破局の切なさ」に、
どうやって共感しろというのでしょうか。
ゲイにする必然性はあったのだろうか?
普通にストレートのカップルじゃダメだったんだろうか?
、、と考えているうちに映画は終わりました笑。
「恋する惑星」のほうがお勧めかな。
(392文字)

▼参考動画:フェイ・ウォン「夢中人」
https://youtu.be/Dt7V3gswMSg



●夢

鑑賞した日:2017年5月16日(火)
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:黒澤明
主演:寺尾聰、いかりや長介
公開年・国:1990年(日本、アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/1cQZoJ0

▼140文字ブリーフィング:

「世界のクロサワ」こと黒澤明監督が、
スティーブン・スピルバーグの助力によって撮ったという、
夢のコラボ作品です。
「こんな夢を見た」という文字の後に、
以下の8本の「監督が見た夢」を見せるという短編集です。
「日照り雨」 狐の嫁入り
「桃畑」 ひな祭りと切られた桃の木
「雪あらし」 雪女との出会い
「トンネル」 成仏できない日本兵たちとの邂逅
「鴉」 ゴッホの絵の中に入る。
「赤冨士」 原発の爆発。
「鬼哭」 突然変異で鬼になる。
「水車のある村」 理想郷

黒澤明を尊敬する海外の映画監督は多いですが、
最近「沈黙」を撮ったマーティン・スコセッシもその一人です。
なんと「鴉」でゴッホを演じているのは、
マーティン・スコセッシ監督本人です。
この映画はフィリピンから日本に戻る飛行機の機内で観ましたが、
夢なのか現実なのか分からない幻想的な本作は、
飛行機の中で見た夢なのではないか、
という曖昧な記憶として焼き付いています(笑)。
(391文字)



●6歳のボクが大人になるまで

鑑賞した日:2017年5月17日(水)
鑑賞した方法:TSUTAYA DISCUSでレンタルして鑑賞

監督:リチャード・リンクレイター
主演:エラー・コルトレーン、パトリシア・アークエット、イーサン・ホーク
公開年・国:2014年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/bd74jrN

▼140文字ブリーフィング:

6歳の子どもが18歳で大学に入学するまでの、
12年間を描くドラマです。
この映画が「異例」なのは、
主人公をはじめ、主人公のきょうだい、母親など、
キャストが12年間同じだということです。
つまり本当に12年かけて撮っている。
日本では実は「北の国から」がもっとすごいことを、
してしまっているのですが、
この映画にしかない要素もあります。
「ひとりの少年が大人になるまで」を、
切り取ろうという意図で脚本が書かれているため、
「アメリカに生まれた少年が、
 大人になるまでに経験する原体験」を、
最大公約数的に詰め込んでいます。
そうすると、アメリカ人の平均的なというか、
典型的なライフサイクルというか、生活実感が分かる。
どこの国にも「その国に固有の問題」というのがありますが、
アメリカの場合それは「離婚と再婚」であるのが分かります。
ひとりの少年が大人になるまで、この映画の場合、
2人の母親と、3人の父親を持つわけです。
つまり「ステップファーザー、ステップマザー」というやつですね。
オリジナルな父親の再婚相手も「母のひとり」だったりしますから。
対義語は「バイオロジカルマザー/ファザー」です。
その5人が高校卒業パーティで一同に介したりする。
日本だと「特殊で複雑な家庭環境」ですが、
アメリカではこういうのはわりと普通です。
私のアメリカ人の知り合いという狭いサンプルではありますが、
たしかにそうなのです。
「5番目のお父さんとうまく行かないんだ」
と悩んでいる19歳の大学生に私は会ったことがあります。
この映画を日本に「移植」したらどうなるんだろう、
という興味を持ちました。
(670文字)



●ゴーストライター

鑑賞した日:2017年5月27日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング

監督:ロマン・ポランスキー
主演:ユアン・マクレガー
公開年・国:2010年(フランス・ドイツ・イギリス)
リンク: http://amzn.asia/dZiLeRr

▼140文字ブリーフィング:

イギリスの元首相の自伝の、
ゴーストライターをすることになった主人公が、
前任者の「事故死」の原因を探っている間に、
首相と首相夫人、そしてCIAとのつながりに気付いてしまい、
最後は殺される、という筋書きです。
脚本自体は淡々としており何の驚きもないですが、
そこに漂う物憂げな空気感は楽しめました。
(145文字)



●許されざる者

鑑賞した日: 2017年5月29日
鑑賞した方法: Amazonプライム特典で鑑賞

監督: クリント・イーストウッド
主演: クリント・イーストウッド、モーガン・フリーマン
公開年・国: 1992年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/2fIUw3K

▼140文字ブリーフィング:

「クリント・イーストウッド作品にハズレなし」
というのは私の映画論の大事な根幹であり、
これが裏切られたことはありません。
この映画は古い映画で、舞台は1900年代、
まだ自動車がなく、馬で移動するカウボーイが、
悪徳保安官と戦ったりする時代の話しです。
セリフは非常に少ないけれど、そこに重みがある感じは、
やっぱクリント・イーストウッドだなぁと思いました。
ならず者達に復讐する、
という筋書きもどこか「グラン・トリノ」に似ています。
イーストウッドの作品は「引き算」です。
彼は言葉を引き算していくのですが、
その分情報量は減るのではなく増えている。
言葉がないから「自然が語る」し、「表情が語る」し、
「銃が語る」し、「沈黙が語る」のです。
北野武の作品もそうです。
「あの夏いちばん静かな海」という初期の北野作品がありますが、
それは聾唖者同士の恋愛を描いた作品です。
北野武もイーストウッドも「言葉を信頼しない」
という点が共通しています。
きっと彼らは現代社会の「言葉の過剰」を憂いているのだと思います。
それを「良識」というのですが、
こういう世代がいなくなった世界が私は今から心配です。
(481文字)

▼参考リンク:あの夏、いちばん静かな海
http://amzn.asia/dIkghN3



●コーヒー&シガレッツ

鑑賞した日:2017年5月30日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典で鑑賞

監督:ジム・ジャームッシュ
主演:ロベルト・ベニーニ、スティーブン・ライト他
公開年・国:2003年(アメリカ、イタリア)
リンク:http://amzn.asia/8WT5a9p

▼140文字ブリーフィング:

白黒オシャレ映画です。
コーヒーを飲みながらタバコを吸う二人が語り合う、
というだけの映画です。
これも短編集で、10分ぐらいの会話のやりとりが、
役者を入れ替えながら続きます。
会話のやりとりの面白さを味わう作品という意味では
タランティーノ監督の「パルプ・フィクション」にも似ています。
余談ですが最初のシーンで登場するロベルト・ベニーニは、
「あの」名作、「ライフ・イズ・ビューティフル」の監督本人です。
(197文字)

▼参考リンク:「パルプ・フィクション」
http://amzn.asia/3z2w4BJ




●月間陣内アカデミー賞

世界一小さな映画賞、
「月間陣内アカデミー賞」を、開催いたします。
主催者、プレゼンターは陣内がつとめます。

作品賞、主演(助演)俳優賞、そしてもうひとつ、
という感じで、ぬるーくやります。
皆さんの映画選考の参考にしていただければ幸いです。



▼作品賞
「夢」

コメント:
他のどの映画とも違う、
何か心の深い部分をえぐられるような作品でした。
環境問題や原発のこともテーマになっていますから、
今だからこそ見返すと面白い作品、という感じです。
いま見てもまったく古く感じないところは、
さすが黒澤明監督ですね。


▼主演(助演)男優賞
ダニエル・クレイグ(ドラゴンタトゥーの女)

コメント:
007のジェームズ・ボンドを演じた彼ですが、
終始漂うセクシーさがあります。
彼がそこにいるとなぜか「絵」として成立してしまうという。
特別なことをしなくても、たとえばコーヒーを飲むだけでも、
「シーン」として成り立ってしまう。
日本だと妻夫木聡がそうですが、
「空気感」を持った俳優はやはりスゴイと思います。


▼主演(助演)女優賞
該当なし


▼その他部門賞「意欲賞」
「6歳のボクが大人になるまで」

コメント:
12年間かけてこれをやろう、
と思った監督もスゴイですし、
それを実際にやってしまったチームもスゴイ。
映画作品と言うよりも、もはやこれは、
「コホート調査」のような研究対象です。




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陣内が先月観た映画 2017年4月

2017.10.26 Thursday

+++vol.011 2017年5月2日配信号+++

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■2 陣内が先月観た映画 2017年4月

月に一度のお楽しみ、
「陣内が先月観た映画」のコーナー。

タイトルそのまんまの企画です。
先月私がいろんなかたちで観た映画を、
一挙に紹介しちゃうというコーナー。

5本以上観た月だけの限定コーナーとなります。
先月はけっこう観たので、
けっこう紹介できます。

もともと映画を観るほうではありますが、
Amazonプライムのストリーミングで観るようになって、
観る本数が3倍ぐらいに増加しました。
移動中に観れるというのが大きいです。
電車の中やバスの中で本を読むのは少し疲れますが、
映画はノーストレスです。
長時間移動がある月なんかは、
往復の移動だけで4、5本観れたりします。

観るだけではもったいないので、
皆様に紹介しちゃおう、
というのがこのコーナー。

世界一小規模の映画賞、
「月間陣内アカデミー賞」もやります(笑)。

「おもしろそうだな」と思うやつがあったら、
それをレンタルして観てみる、とか、
あとこれを読んで、観たつもりになって、
誰かに知ったかぶりする(笑)などの
使い方をしていただければ、これ幸いです。

「陣内が先週読んだ本」の
140文字ブリーフィングが好評なので、
映画評論も140文字で試みます。

時短は正義(!)ですから笑。

「読んだ本」コーナーと同じで、
140文字はあくまで「努力目標」です。

*どうしても「ネタバレ」要素をいくらか含みますので、
絶対にネタバレしたくない作品がありましたら、
器用に読み飛ばしてくだされば幸いです。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

●10 クローバーフィールド・レーン

鑑賞した日:2017年4月1日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:ダン・トラッテンバーグ
主演:ジョン・グッドマン、メアリー・エリザベス
公開年・国:アメリカ(2016)
リンク: http://amzn.asia/gg0umqX

▼140文字ブリーフィング:

2008年に公開された
「クローバーフィールド」という有名な映画があります。
ネタバレになるので詳しいことは言えませんが、
SFともホラーとも言えないような、
「新ジャンル」を築いた映画です。
それがけっこう面白かったので、
正式な「第二作」ではないのですが、
続編を銘打った本作を観ました。
監禁映画としては面白いですが、
宇宙人モノとしてはなんとも、、、という、
不思議な仕上がりでした。(186文字)

▼参考リンク:「クローバーフィールド」
http://amzn.asia/b0bc2ph




●Shall we ダンス?

鑑賞した日:2017年4月1日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:周防正行
主演:役所広司、草刈民代、竹中直人
公開年・国:1996年(日本)
リンク: http://amzn.asia/0ZAsa4H

▼140文字ブリーフィング:

有名なこの映画を20年越しに観ました。
竹中直人は最高に面白いですし、
鬱屈したサラリーマンを演じる役所広司も、
ハマっています。
この時代というのはバブル崩壊後、
「閉塞感」という言葉が良く使われていた時代で、
それを打破する妄想映画として、
崖っぷちのサラリーマンたちの感情のガス抜きとして、
こういった映画がヒットしたりしたんだなぁ、
という、当時の時代の空気を記録する資料としても、
価値ある映画だと思いました。(200文字)



●くちびるに歌を

鑑賞した日:2017年4月1日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:三木孝浩
主演:新垣結衣、木村文乃
公開年・国:2015年(日本)
リンク: http://amzn.asia/a5akWeY

▼140文字ブリーフィング:

五島列島の中学生の合唱部の顧問として赴任した、
柏木ユリ(新垣結衣)には、暗い過去があった、、、
みたいなありふれたプロットなのですが、
最後の合唱コンクールのシーンで、
不覚にも泣いてしまいました。
アンジェラ・アキの「手紙〜拝啓十五の君へ〜」を、
中学生たちが歌うのですが、もう、それが、、、。
ああいうのはズルいですね。
「うた魂」を観たときも思いましたが、
合唱系の映画はストーリーとか関係なく、
歌だけでぐっときちゃうのでズルいです。

結論:合唱系とボクシング系の映画は反則。

あと、五島列島の映画なのでよく教会が出てきます。
「ちょっと一人になりたいから寺の境内で泣いてくる」
みたいなシーンで、この映画では教会が使われます。
長崎にキリスト教が文化として
息づいているのがよく分かります。
(335文字)



●エクス・マキナ

鑑賞した日:2017年4月4日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:アレックス・ガーランド
主演:ドーナル・グリーソン、オスカー・アイザック、アリシア・ヴィキャンデル
公開年・国:2015年(イギリス)
リンク: http://amzn.asia/4kXdzUy

▼140文字ブリーフィング:

イギリス映画は、アメリカ映画にはない、
「陰影」があり面白いです。
この映画は典型的な近未来SF作品であり、
検索エンジンの開発者の天才、ネイサンが、
社員の中から選んだケイレブを、自宅に呼び出します。
彼は自分の開発したロボットとケイレブに毎日面談させ、
「人間が相手をロボットと意識するかどうか」
をテストします。
ネイサンは実は「二重盲検」的に、
もうひとつのテストをしています。
それは、ロボットが人間(ケイレブ)に色仕掛けなどを使って、
施設から脱出出来るか、というテストです。
つまり「ロボット(被造物)は人間(創造者)を超克できるか」
というテストであり、
ロボットがニーチェの言う「超人」になれるかどうか、
というテストなのです。
興味のある方は、結末をご自身でお確かめ下さい。
(329文字)



●クラウド・アトラス

鑑賞した日:2017年4月3日(月)
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:ラナ・ウォシャウスキー
主演:トム・ハンクス、ハル・ベリー
公開年・国:2013年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/5PWI3Is

▼140文字ブリーフィング:

友人に勧められて観ました。
3時間ある映画ですが、
まったく長く感じない、不思議な作品です。
この作品のプロットを考えた人の頭の中はいったい、
どうなっているんだろう、と圧倒されました。
天才です。
輪廻転生によって「同じ人物たち」が、
中世、近世、近代、現代、近未来、遠未来、
という6つの時代に、
何度も違うカタチで登場します。
伏線につぐ伏線、回収につぐ回収、、、で、
私が把握出来ている「伏線と回収」は
たぶん全体の2割ぐらいでしょう。
手塚治虫の「火の鳥」という漫画がありますが、
それを意識して作られているようにも思えます。
貫徹するテーマは、「人間の奴隷性とそこからの解放」、
そして「科学技術と人間」です。
西洋社会からこういう物語が出てくるというのが、
大きな時代の潮目が変わりつつあることを表わしているなぁ、
と感じました。(348文字)



●アメリカン・ビューティー

鑑賞した日:2017年4月6日(木)
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:サム・メンデス
主演:ケヴィン・スペイシー
公開年・国:1999年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/eJaeOUl

▼140文字ブリーフィング:

かなり前にアカデミー作品賞を取った映画です。
まったく予備知識なしに観ましたが、
「あぁ、これはアカデミー賞とるわな」と納得しました。
英語に「phony」という表現がありまして、
「ウソっぽい、うわべだけの、空っぽの、偽物の」
というようなニュアンスで使われます。
アメリカの中産階級の、phonyな人生、phonyな家族、
phonyな関係を描くのですが、その表層を一枚剥ぐと、
リアルな悩み、本物の葛藤、本当の人生がある。
チャップリンの名言に、
「人生は近くから見れば悲劇だが、遠くから見れば喜劇だ」
という言葉がありますが、
この映画を観るとその意味が分かります。
ちなみに「アメリカン・ビューティー」とは
薔薇の品種の名前です。
主人公の妻はせっせと薔薇を育てていますが、
それは近所への見栄と「幸せアピール」のためであり、
立ち止まり、時間をとって薔薇を鑑賞する人はだれもいません。
その「phonyな薔薇」が何度も象徴的に描かれますが、
それがアメリカの中産階級の、
「絶望的に空虚な豊かさ」を表わしています。
(443文字)




●マイノリティ・リポート

鑑賞した日:2017年4月8日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:スティーブン・スピルバーグ
主演:トム・クルーズ
公開年・国:2003年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/7ElNT1S

▼140文字ブリーフィング:

近未来SF作品です。
2054年、米国には「犯罪予防局」という部署が出来ている。
この部署には「予知夢」を観られる能力者の脳に電極をつないで、
映像化することで、「これからおこる殺人事件」を、未然に防ぎ、
「殺していたであろう人物」を逮捕し懲役する権限が与えられた。
それは憲法違反なんじゃないかとか、
いろいろ議論が起こるのですが、
犯罪予防局の設置以来、
ワシントンDCでは殺人事件発生数がゼロだ、
というと皆黙ってしまう。
あるとき、犯罪予防局の職員ジョン(トム・クルーズ)が、
殺人を犯す映像を能力者が「予知夢」で観てしまう。
何か陰謀の匂いを感じ、ジョンは逃げるが、、、
というわりとコテコテの展開です。
スピルバーグらしく、上手にまとめていて、
可もなく不可もない映画、という感じでした。(335文字)



●ダーティ・ハリー

鑑賞した日:2017年4月9日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:ドン・シーゲル
主演:クリント・イーストウッド
公開年・国:1971年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/iMGe8tI

▼140文字ブリーフィング:

当時のアメリカでは「市民の権利」ということが
盛んに言われていて、
逮捕しようとしているキャラハン刑事
(クリント・イーストウッド)に、追い詰められた犯罪者が、
「私は法律によって弁護士を雇う権利があるんだ!!」
とわめきます。
被害者が守られず、犯罪者の権利が
守られる矛盾に苦しむキャラハン刑事が、
最後に警察バッジを捨てて犯人を狙撃するのですが、
この映画に溜飲を下げたアメリカ人が多かったのはうなずけます。
この映画もそうですが、長く名作とされる映画というのは
「その映画の空気」をまとっています。
(242文字)



●世界から猫が消えたなら

鑑賞した日:2017年4月9日
鑑賞した方法:TSUTAYA DISCUSでレンタルして鑑賞

監督:永井聡
主演:佐藤健、宮崎あおい
公開年・国:2016年(日本)
リンク: http://amzn.asia/ghMd67x

▼140文字ブリーフィング:

衝撃的な面白くなさでした(笑)。
まったく思い出せないのですが、俳優だか女優だかが、
雑誌だかテレビだかラジオだかで、
「2016年に一番面白かった映画」として挙げていて、
興味を持ちましたが、記録的な駄作でした。
「素晴らしき哉、人生」という超名作アメリカ映画があるのですが、
それとテーマは重なります。しかし、この映画はひどい。
「感動させよう」という意図が鼻について花粉症になりそうです。
(190文字)



●アイデンティティ

鑑賞した日:2017年4月11日(火)
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:ジェームズ・マンゴールド
主演:ジョン・キューザック
公開年・国:2003年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/1jy9Ca2

▼140文字ブリーフィング:

さまざまな偶然から雨の日にモーテルに集まった10名の男女が、
ひとりずつ殺されていくのですが、実はその10人というのは、
ある多重人格者の脳内の10人です。
「殺人者の人格」が死んでいれば病院送り、
死んでいなければ懲役、という論理で審議が行われていたのです。
すこし単調ではありますが嫌いじゃないです。(147文字)



●ドント・ブリーズ

鑑賞した日:2017年4月12日(水)
鑑賞した方法:TSUTAYA DISCUSでレンタルして鑑賞

監督:フェデ・アルバレス
主演:ジェーン・レヴィ
公開年・国:2016年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/9gUzPGH

▼140文字ブリーフィング:

これは去年、映画館に観に行こうか迷っているうちに、
公演終了になってしまった話題作です。
とにかく、怖いです。
この「設定」を考えただけで、監督の勝利でしょう。
ゾンビとか幽霊とか一切出てきませんが、
ゾンビとか幽霊よりも100倍怖いという。
タイトル通り、観ている方も息をするの忘れます。
(139文字)



●ヒストリー・オブ・バイオレンス

鑑賞した日:2017年4月16日(日)
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:デヴィッド・クローネンバーグ
主演:ヴィゴ・モーテンセン
公開年・国:2005年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/1259Goa

▼140文字ブリーフィング:

あまり語る価値もないぐらいつまらなかったのですが(笑)、
いちおう説明しますと、なんかマフィアの跡取り息子が、
過去を隠して生活してました、的な話です(雑!)。
さすがに後半は早送りしました。
(93文字)



●ゴースト・バスターズ

鑑賞した日:2017年4月18日
鑑賞した方法:TSUTAYA DISCUSでレンタルして鑑賞

監督:ポール・フェイグ
主演:メリッサ・マッカーシー
公開年・国:2016年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/7Qsukso

▼140文字ブリーフィング:

知的には「ゼロキロカロリー」の、バカ映画で、最高でした。
バカバカしくて、内容ゼロで、下らなくて。
表面的にはそうなのですがこの映画、
じつは米国の大統領選の最中に公開されまして、
「白人のプロテスタントのアングロサクソンの男性」を称揚する、
トランプはじめ極右陣営から、「公開差し止め運動」が起こるなど、
物議をかもした映画でもあるんです。
今回のゴーストバスターズは4人全員、
「黒人や民族マイノリティで、貧乏で、オタクで、女性」です。
そして「白人男性」は、映画の中で徹底的にディスられている。
「トランプ的なるもの」への痛烈な風刺と批判なわけです。
選挙の蓋を開けてみればこの映画とは逆に、
「ゴーストは解き放たれてしまった」わけですが。
(311文字)



●大空港2013

鑑賞した日:2017年4月20日(木)
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:三谷幸喜
主演:竹内結子
公開年・国:2013年(日本)
リンク: http://amzn.asia/dJ5js3V

▼140文字ブリーフィング:

この映画は、長野県の「信州まつもと空港」という、
地元のイトーヨカドーより小さな空港に、
羽田上空の悪天候のため飛行機が臨時着陸し、
一時的にそこにおろされた乗客がドタバタ劇を演じる、、、
という内容。90分の本作品を見終わったときには、
「なんだこのつまらない映画は。三谷幸喜も錆びたな。」
だったのですが、後でレビューなどを読んで驚きました。
なんと、この映画、「ノーカット」で取られています。
つまりひとつのカメラを90分回しっぱなしで、
ワンテイクで撮っている。
一度たりともNGが出せないという緊張感のなか、
「舞台」のようなやり方で撮ったというのです。
俳優って、凄いな、と素直に感動しました。
それを知ると、もう一度観たくなります。
(310文字)



●フィールド・オブ・ドリームス

鑑賞した日:2017年4月25日(火)
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:ファン・アルデン・ロビンソン
主演:ケビン・コスナー
公開年・国:1989年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/dlOV3cT

▼140文字ブリーフィング:

有名な映画です。
中学生か高校生のときに一度観ているはずなのですが、
そのときには「ピンときた」記憶がない。
主人公と私の年齢が近くなっている今、
もういちど見返してみて、
この映画が名作であるゆえんが分かりました。
「ある年齢に達しないと楽しめない映画」ってありますね。
これは年を重ねることの良い側面です。
ちなみにこの映画、くりぃむしちゅーの上田晋也が、
一番好きと言っている映画です。(187文字)




●月間陣内アカデミー賞

世界一小さな映画賞、
「月間陣内アカデミー賞」を、開催いたします。
主催者、プレゼンターは陣内がつとめます。

作品賞、主演(助演)俳優賞、そしてもうひとつ、
という感じで、ぬるーくやります。
皆さんの映画選考の参考にしていただければ幸いです。


▼作品賞
「ドント・ブリーズ」

コメント:
正直、アメリカン・ビューティーと相当に迷いました。
しかし今回はこれですね。
今風に言えば、「設定が神」です。
本来追い詰められる側の人を、
追い詰める側に逆転するという発想力。
「盲目」というシンプルな仕掛け。
映画制作者の多くはこの映画を観て、
「やられた!」と思ったことでしょう。


▼主演(助演)男優賞
ケヴィン・スペイシー(アメリカン・ビューティー)

コメント:
ケヴィン・スペイシーは好きな俳優です。
「ユージュアル・サスペクツ」という好きな映画がありまして、
それでも主演をつとめています。
この映画での彼の演技も素晴らしい。
日本人なら、香川照之みたいな位置にいる人です。


▼主演(助演)女優賞
竹内結子(大空港2013)

コメント:
90分間、竹内結子はノーカットでしゃべり続けます。
あれだけの台詞を覚えるだけでスゴイのに、
それをノーミスで、、、。
ハンパないです。


▼その他部門賞「脚本賞」
「クラウド・アトラス」

コメント:
緻密な伏線と回収が、時代を超えて行われるのですが、
その絡み合い方が、もはやスパゲッティのようです。
この脚本を考えた人の脳内はどうなってるんでしょう。
凄すぎます。




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陣内が先月観た映画 2017年3月 タクシー・ドライバー 他11本

2017.09.28 Thursday

+++vol.007 2017年4月4日配信号+++

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■2 陣内が先月観た映画 2017年3月

このコーナーは、タイトルそのまんまの企画で、
先月私がいろんなかたちで観た映画を、
一挙に紹介しちゃうというコーナー。

5本以上観た月だけの限定コーナーとなります。
先月はけっこう観たので、
けっこう紹介できます。

もともと映画を観るほうではありますが、
Amazonプライムのストリーミングで観るようになって、
観る本数が3倍ぐらいに増加しました。
移動中に観れるというのが大きいです。
電車の中やバスの中で本を読むのは少し疲れますが、
映画は音楽聴いてるのとさほど違わないので、
「ノーストレス」です。
長時間移動がある月なんかは、
往復の移動だけで4、5本観れたりします。

観るだけではもったいないので、
皆様に紹介しちゃおう、
というのがこのコーナー。

世界一小規模の映画賞、
「月間陣内アカデミー賞」もやります(笑)。

「おもしろそうだな」と思うやつがあったら、
それをレンタルして観てみる、とか、
あとこれを読んで、観たつもりになって、
誰かに知ったかぶりする(笑)などの
使い方をしていただければ、これ幸いです。

「陣内が先週読んだ本」の140文字ブリーフィングが好評なので、
映画評論も140文字で試みます。

時短は正義(!)ですから笑。

「読んだ本」コーナーと同じで、
140文字はあくまで「努力目標」です。

*どうしても「ネタバレ」要素をいくらか含みますので、
絶対にネタバレしたくない作品がありましたら、
器用に読み飛ばしてくだされば幸いです。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::



●きみはいい子

鑑賞した日:2017年3月2日(木)
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:呉美保
主演:高良健吾、池脇千鶴、尾野真千子
公開年・国:2015年(日本)
リンク: http://amzn.asia/fPcsp02

▼140文字ブリーフィング:
どちらかというとドキュメンタリーに似たような構成の映画でした。
「虐待」がこの映画のテーマです。
虐待された生徒を受け持った新米教師の岡野(高良健吾)は、
クラスの担任として、「今日、誰かに抱きしめてもらう」
という宿題を出します。
子どもの虐待を辞められない母親役の尾野真千子の演技は
鬼気迫るものがありました。(151文字)





●箱入り息子の恋

鑑賞した日: 2017年3月2日(木)
鑑賞した方法: Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督: 市井昌秀
主演: 星野源、夏帆
公開年・国:2013年(日本)
リンク: http://amzn.asia/aoFx0QZ

▼140文字ブリーフィング:
彼女いない歴=年齢(35)で実家暮らし、
趣味はゲームとカエル鑑賞という内気で自閉症気質の公務員、
健太郎(星野源)の両親が、息子の行く末を案じて、
「代理お見合いパーティ」(両親どうしが息子、
娘の写真と履歴書片手にお見合いパーティする)に出席した、
ということから物語は始まります。
そこで奈穂子(夏帆)の両親と出会い、
二人はお見合いをすることになるが、
奈穂子は視覚障害者で、両親にも一癖ある。
それをどう健太郎が乗り越えていくのか、
という「大人へのイニシエーション」の物語。
途中、健太郎が奈穂子に「吉野家の牛丼の食べ方」を、
手を取って教えるシーンがありますが、そこがとても良い。
ラスト10分の結末は、かなり乱暴な終わり方でした。
最後10分は全部カットのほうが良かったんだけどなぁ、という笑。
星野源の「淡白で内向的で傷つくのが怖い最近の若者」の演技は、
非常にリアルでした。
(381文字)





●天使の恋

鑑賞した日:2017年3月7日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:寒竹ゆり
主演:佐々木希、谷原章介
公開年・国:2009年(日本)
リンク: http://amzn.asia/1CpVAUO

▼140文字ブリーフィング:
佐々木希のアイドル映画としては120点、
映画としては2点、という映画です笑。
佐々木希を愛でる、それだけの映画。
ストーリーとかプロットとか、もう本当にどうでもいいんだな、
というのがよく分かります笑。
さすがに後半は早送りで観ました笑。(115文字)





●タクシー・ドライバー

鑑賞した日:2017年3月9日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:マーティン・スコセッシ
主演:ロバート・デ・ニーロ、ジョディ・フォスター
公開年・国:1976年(アメリカ)
リンク:http://amzn.asia/aOikGq3

▼140文字ブリーフィング:
とても有名な映画です。若き日のロバート・デ・ニーロが出ています。
遠藤周作原作の「沈黙」がつい最近まで上映されていましたが、
この映画の監督、マーティン・スコセッシが「沈黙」の監督です。
主人公のトラヴィス(ロバート・デ・ニーロ)は、
ベトナム帰還兵で、人間として大切な部分が「壊れた」人です。
無軌道な彼の生き様はラストに皮肉な結末を迎えますが、
その結末自体は本質的なことではありません。
彼の無軌道性そのものに、この映画のメッセージがあります。
現代社会が如何にその中に暮す個人の人間性を「疎外」していくか、
ということへの皮肉が込められている本作品は、
「アメリカン・ニュー・シネマの骨頂」です。

、、、ちなみに。

町山智浩という私の好きな映画評論家の、
『映画の見方が分かる本』という本がありまして、
それを先週読んでいて知ったのですが、
この映画の「元ネタ」は、
実在した22歳のアーサー・ブレマーという青年の、
日記に由来します。

彼は大統領候補ジョージ・ウォーレスを狙撃し重傷を負わせ、
懲役64年の刑に服しましたが、後に彼の日記が見つかり出版されます。
ブレマーはキューブリックの『時計仕掛けのオレンジ』を観て、
人が殺したくなった、と日記に記していました。
この手記を元にポール・シュレイダーが書いた脚本がこの、
『タクシー・ドライバー』であり、この映画のなかで、
ロバート・デ・ニーロ演じるトラヴィスは、
次期大統領候補を狙撃する夢を見る鬱屈した日々を送ります。

81年にレーガン大統領が、
ジョン・ヒンクリーによって狙撃される事件が起こりますが、
ヒンクリーは『タクシー・ドライバー』でトラヴィスが守った、
ジョディ・フォスター演じる少女娼婦に憧れていました。

映画→暴力→次の映画→次の暴力 という連鎖がここにあるのですが、
「だから映画はダメだ」というのはあまりに短絡的で頭の悪い発想です。
じつは映画のなかにこそ、
「暴力よりも恐ろしいもの」が描かれており、
それが社会の解毒剤として作用することもある。

「すべての薬は本質的には毒」であり副作用がありますから、
「ヒンクリー事件やブレマー事件」は起こるわけです。
しかしだからといって、映画を排除しよう、というのは、
もうひとつの別の地獄をこの世にもたらします。

『時計じかけのオレンジ』の脚本家アンソニー・バージェンスは、
同作品の「まえがき」にこう書いています。

「街角でチンピラが暴れている社会のほうが、
 政府が自由を統制する社会よりもマシだ。」

(*断りを入れるまでもないと思いますが、
 私はチンピラの暴力行為やテロ行為を支持しているわけではありません。
 もっと大きな、「目に見えない暴力」を可視化するために、
 「映画という装置」はときにチンピラの暴力を必要とする、
 というのがここでのポイントです。)
(1,546文字)

参考リンク:
▼「映画の見方が分かる本」町山智浩
http://amzn.asia/3ydcyYQ




●365日のシンプルライフ

鑑賞した日:2017年3月8日
鑑賞した方法:TSUTAYA DISCUSでレンタルして鑑賞

監督:ペトリ・ルーッカイネン
主演:ペトリ・ルーッカイネン
公開年・国:フィンランド(2013年)
リンク: http://amzn.asia/87ENN3N

▼140文字ブリーフィング:
フィンランドのドキュメンタリー映画です。
ヘルシンキ在住・26歳のペトリは、
彼女にフラれたことをきっかけにある“実験”を決意します。
ルールは4つ。

1.自分の持ちモノ全てを倉庫に預ける
2.1日に1個だけ倉庫から持って来る
3.1年間、続ける
4.1年間、何も買わない

最初は「全裸」からはじまります。
1日目はコート、2日目はブランケット、3日目は靴、、、
という風に彼は持ち物を貸倉庫に取りに行きます。
50日目を超えたころから「もう、必要ないな」となるのが面白い。
彼の総括はこうです。
持ち物100点は生活のために必要。
もう100点は生活を楽しむために必要。
そこから先は、「所有するという責任を持ち、
自分のエネルギーを使いながら所有していくのだ」と。
365日が終わると、残りはすべて処分する、
ということをほのめかし、エンディング。
モノとの付き合い方を考えさせられる映画です。
唯一にして最大の不満は、
エンドロールで彼が取りに行った365点のリストが流れるのですが、
その日本語字幕の翻訳が最初の10点で終わっている!
英語ではなくフィンランド語なので、迷宮入りです。
「このエンドロールのために観ている」といっても、
過言でないほど重要なのに、日本語翻訳スタッフがなぜ、
のこり355点の翻訳をばっさり切り捨てたのか理解に苦しみます。
映画翻訳者をこれほど残念に思ったことははじめてです。
(576文字)





●潜水服は蝶の夢を見る

鑑賞した日:2017年3月15日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:ジュリアン・シュナーベル
主演:マチュー・アマルリック
公開年・国:2007年(フランス)
リンク: http://amzn.asia/3ubZgqT

▼140文字ブリーフィング:
実話に基づくフランス映画です。
ELLEという有名なファッション雑誌の編集長だった、
ジャン=ドミニク・ボビーは、働き盛りの43歳のある日、
脳溢血で倒れ、脳幹という運動を司る部分がダメージを受けます。
意識ははっきりしているが、左目のまぶた以外何も動かせなくなり、
自らの肉体の中に「閉じ込められて」しまいます。
「ロックド・イン・シンドローム(閉じ込め症候群)」と呼ばれる、
この状態になった彼は、言語療法士の手助けにより、
左目のまばたきだけで本を「書き」、出版しました。
ぼやける視界によって涙を表現したり、
混濁する意識をカメラのピンボケで表現したり、
まばたきを「内側から撮る」ことで、
閉じ込め症候群の当事者の側からの主観が、
「バーチャルなかたちで追体験」出来るようになっているところが、
この映画のすごいところです。
私はALSという、筋肉の力が弱まっていく難病の方の映画の、
上映会と講演会に昨年参加しましたが、
その方々の主観と非常に近いのがこのロックド・イン・シンドロームです。
悲劇のなかにも人生を楽しもうとする、
オシャレで皮肉屋のフランス人の気質がしみ出ていて、
「おしつけやお涙ちょうだいでないポジティブさ」が好きでした。
(507文字)





●親切なクムジャさん

鑑賞した日:2017年3月17日
鑑賞した方法:TSUTAYA DISCUSでレンタルして鑑賞

監督:パク・チャヌク
主演:イ・ヨンエ
公開年・国:2005年(韓国)
リンク: http://amzn.asia/8WSB1X2

▼140文字ブリーフィング:
パク・チャヌク監督による「復讐三部作」というのがあり、
『オールド・ボーイ』と『復讐者に憐れみを』と、本作だそうです。
私は『オールド・ボーイ』は観ていますが、
世間的にはもっとも有名な本作をまだ観たことがなかったので、
レンタルして観ました。
結果、なんというか、韓国という国の国民性は、
「恨(ハン)」だといいますが、その「恨みの深さ」というものに、
圧倒されるだけで、正直、琴線に触れることはありませんでした。
これを観ると、従軍慰安婦問題などについて、
韓国の人がなぜこれほど執拗に「超法規的な怒りと恨み」を、
日本にぶつけてくるのかという理由の片鱗だったり、
韓国における政治の紛糾が、なぜあんなにも苛烈な形態を取るのか、
ということが分かるような気がします。
韓国の文化的な特徴は、
「法による支配」と食い合わせが悪い、というか。
恨みと復讐というのが彼らの「レゾン・デートル(存在理由)」
みたいになってしまっている。
それを「批判」したり「さげすんだり」するつもりはありませんが、
それはそれで「キツい生き方だろうなぁ」と思います。
存在理由が「過去」にあるというのは、
何にせよ辛いことですので。(487文字)





●イヴ・サンローラン

鑑賞した日:2017年3月16日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:ピエール・トレトン
主演:イヴ・サンローラン、ピエール・ベルジェ
公開年・国:2011年(フランス)
リンク: http://amzn.asia/8LLYU48

▼140文字ブリーフィング:
イヴ・サンローランは、クリスチャン・ディオールの死後、
21歳で後継者に選ばれ、その後は、
「オート・クチュール(フランスの高級服飾業界)」の世界で、
破竹の勢いで活躍するのですが、光があれば影があります。
「自分の創造性をすり減らしながら何かを生み出す仕事」
というのはときに、魂を危険な領域まですり減らします。
この映画(というかドキュメンタリー)の語り手ピエール・ベルジェは、
イヴ・サンローランの「恋人」(彼は同性愛者だった)ですが、
苦悩の末に精神を病みアルコールとドラッグに溺れたイヴは、
「年に一度だけ幸せになれる瞬間がある」と、
よく言っていたと言います。
それはパリ・コレクションが終わった瞬間だそうです。
翌日からまた「プレッシャーの地獄」の日々が始まります。
「クリエイティブな仕事」というのは華やかな見た目とは裏腹に、
舞台裏は「もがき苦しみ」の連続です。
私は漫画家の井上雄彦のファンですが、
彼の書くエッセイなどを読むときも、同じ事を感じます。
(420文字)





●ザ・ファイター

鑑賞した日:2017年3月23日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:デヴィッド・O・ラッセル
主演:マーク・ウォールバーグ、クリスチャン・ベイル、エイミー・アダムス
公開年・国:2010年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/i4QQJYp

▼140文字ブリーフィング:
実話に基づく映画です。
主人公のディッキーの兄、ミッキーは、
ローウェルという小さな小さな田舎町の「伝説」です。
現在は麻薬に溺れる40男のミッキーは若かりしころ、
ボクシングの世界チャンピオン、シュガー・レイ・レナードから、
ダウンを奪ったことがあるからです。(試合には負けた)
そのミッキーからボクシングの手ほどきを受けた弟のディッキーは頭角を現し、
ついにタイトル戦に挑みますが、その過程でディッキーを最も苦しめたのは、
兄のミッキーであり、息子を金儲けの手段にする共依存症の母親であり、
その母親の「異父きょうだい」の7人の女たちです。
(彼女らもミッキーのファイトマネーを当てにする
 無職の生活保護受給者たちで、ミッキーの彼女を目の敵にする。)
家族との「腐れ縁」と、自らの夢やチャンスの間で揺れるディッキーは、
はたして最後には何を選び、何をつかみ取るのか、、、
という筋書き。
実話に基づく映画の定番、「エンドロールでの本人登場」は、
来ると分かっていてもやはり、感動してしまう。
あれはズルいです。
(440文字)





●Dear フランキー

鑑賞した日:2017年3月30日
鑑賞した方法:TSUTAYA DISCUSでレンタルして鑑賞

監督:ショーナ・オーバック
主演:ジェラルド・バトラー、エミリー・モーティマー
公開年・国:2004年(イギリス)
リンク: http://amzn.asia/cH7RzVS

▼140文字ブリーフィング:
聴覚障害者の少年フランキーと、
「いなくなった彼の父親」をめぐる物語です。
フランキーは幼少期に父親と生き別れているため父を知らない。
じつは彼の父は本当はDV夫で、彼の耳の障害も父親が原因です。
母親のリジーは「父親は船乗りで世界中を航海している」という嘘をつき、
父親になりかわって世界のいろんな港からフランキーに手紙を書き、
フランキーと「なりすまし文通」をしている。
ある日、息子は「今度のサッカーの試合のとき、
お父さんの船が港に返ってくるからお父さんに会える。」
とクラスメイトに言います。
クラスメイトは「絶対嘘だ」と反論し、
彼らは「賭け」をしてしまう。
リジーは友人に頼み、見ず知らずの男に、
「代理の父親」になってもらう、、、
という、話としては「ありがちな脚本」ですが、
舞台のスコットランドの港町の風景と、
「代理の父親」役のジェラルド・バトラーの演技が素晴らしいので、
ずーっと観ていられる映画です。
(396文字)





●オペラ座の怪人 25周年記念公演inロンドン

鑑賞した日:2017年3月29日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:ローレンス・コナー
主演:ラリン・カリムルー
公開年・国:英国(2011)
リンク: http://amzn.asia/8OqzJkE

▼140文字ブリーフィング:
ミュージカル『オペラ座の怪人』の、
25周年記念ロンドン公演が映画として公開されたものです。
「その場」にもしいたら、鳥肌立ちまくりなんだろうなー、
と思いながら観ていました。
チケットが3万円でも観に行く価値はあるだろうな、と。
(実際にはたぶん10万円以上しますので観れませんが笑)
最後の「大団円」が圧巻で、この公演の初代ヒロイン役の、
サラ・ブライトマンの生歌とかが聴けます。(185文字)




▼▼▼月間陣内アカデミー賞▼▼▼

世界一小さな映画賞、
「月間陣内アカデミー賞」を、
今月から始めました。
作品賞、主演(助演)俳優賞、そしてもうひとつ、
という感じで、ぬるーくやります。
皆さんの映画選考の参考にしていただければ幸いです。


▼作品賞
「タクシー・ドライバー」

コメント:
やはり有名な映画ですから。
意味もなければ「善悪の対立の構図」もない。
しかし、なぜか見終わった後に「不安」が残る。
その「不安」は現代を読み解く鍵になります。


▼主演(助演)男優賞
ジェラルド・バトラー(Dear フランキー)

コメント:
素晴らしい演技でした。
たばこ臭そうな革ジャンも似合っていたし、
寡黙だけど温かい渋みを持つ、という意味では、
どこか高倉健に似ています。


▼主演(助演)女優賞
該当なし


▼その他部門賞「カメラーク賞」
「潜水服は蝶の夢を見る」

コメント:
「ロックドイン・シンドローム」という極限状態を、
「主観目線」で撮った、というのがこの映画のエライところです。
この映画は「障害を持つ人の主観を疑似体験する教材」としても、
鑑賞可能です。






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陣内が先月観た映画 2017年2月 あなた、その川を渡らないで 他16本

2017.08.31 Thursday

+++vol.003 2017年3月7日配信号+++

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■2 陣内が先月観た映画 2017年2月

新コーナー、「陣内が先月観た映画」(そのまま!)です。
タイトルそのまんまの企画で、
先月私がいろんなかたちで観た映画を、
一挙に紹介しちゃうというコーナー。

5本以上観た月だけの限定コーナーとなります。
先月はけっこう観たので、
けっこう紹介できます。

「おもしろそうだな」と思うやつがあったら、
それをレンタルして観てみる、とか、
あとこれを読んで、観たつもりになって、
誰かに知ったかぶりする(笑)などの
使い方をしていただければ幸いです。

「陣内が先週読んだ本」の
140文字ブリーフィングが好評なので、
映画評論も140文字で試みます。

時短は正義(!)ですから笑。

「読んだ本」コーナーと同じで、
140文字はあくまで「努力目標」です。

*どうしても「ネタバレ」要素をいくらか含みますので、
絶対にネタバレしたくない作品がありましたら、
器用に読み飛ばしてくだされば幸いです。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


●麦子さんと

鑑賞した日:2月2日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:吉田恵輔
主演:堀北真希、松田龍平
公開年・国:2013年(日本)
リンク:http://amzn.asia/buzIdf4

▼140文字映画評論:
特に何も残らない映画でした(笑)。
母子の葛藤を描いているのですが、感情移入出来る人物が登場しない。
堀北真希のアイドル映画としては鑑賞に堪えますので、
ファンにとっては貴重な映像資料になるでしょう。(97文字)




●プレシャス

鑑賞した日:2月5日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:リー・ダニエルズ
主演:ガボレイ・シディペ
公開年・国:2015年(アメリカ)
リンク:http://amzn.asia/gugkqod

▼140文字映画評論:
衝撃の作品でした。ニューヨークの貧困地区に住む黒人女性の話。
何から何までディープすぎて、心臓の弱い方は観ない方が良い。
悲劇すぎて主人公が離人症になりミュージカルが始まるところとかは、
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」と同じです。
主人公はだから、黒人版ビョークと言えるかも知れない。
私は「ダンサー・イン・ザ・ダーク」よりこちらが好きです。
マライア・キャリーがソーシャルワーカー役で登場しますが、
めちゃくちゃ演技上手でびっくりしました。(214文字)




●レッド・オクトーバーを追え!

鑑賞した日:2月4日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:ジョン・マクティアナン
主演:ショーン・コネリー
公開年・国:1990年(アメリカ)
リンク:http://amzn.asia/g5O7BbM

▼140文字映画評論:
米ソ冷戦時代の話です。ソ連の原子力潜水艦が、
艦長の単独判断でアメリカに亡命する、という筋立て。
マンガ「沈黙の艦隊」を思わせます。
ショーン・コネリーがとにかくカッコいい映画です。
あと、ロッキー4もそうですが、この時期のハリウッド映画は本当に、
アメリカVSソ連というモチーフが多い。(139文字)




●イミテーションゲーム

鑑賞した日:2月5日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:モルテン・ティルドゥム
主演:ベネディクト・カンバーバッチ
公開年・国:2014年(イギリス)
リンク:http://amzn.asia/4afybh2

▼140文字映画評論:
めちゃくちゃ面白いです。
「コンピュータの生みの親」といわれている、
アラン・チューリングの実話に基づく映画。
ご存じの方も多いかと思いますが、現在のコンピュータの原型は、
アラン・チューリングという天才数学者が作りましたが、
それはドイツの暗号「エニグマ」を解読する国策プロジェクトでした。
アラン・チューリングはゲイで、当時同性愛は犯罪だったので、
彼はそれを苦に自殺します。チューリングは生まれるのが早すぎた。
彼のつくったコンピュータで世界一の金儲をけする、
アップルのCEOティム・クックは、堂々とゲイをカミングアウトして、
幸せそうにしているのですから。(273文字)





●ドリームガールズ

鑑賞した日:2月7日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:ビル・コンドン
主演:ジェイミー・フォックス、ビヨンセ、エディ・マーフィ
公開年・国:2006年(アメリカ)
リンク:http://amzn.asia/2UjjTId

▼140文字映画評論:
デトロイトの小さな演芸小屋から発足した、
3人の名もなき歌姫が全米スターになるという、
サクセスストーリー。
ミュージカル要素と、出演者の歌の巧さがこの映画のキモです。
ストーリーを観る映画というより、音楽を楽しむ映画という感じ。
大好きでというほどでもないですが、嫌いではないです。
(137文字)




●7つの贈り物

鑑賞した日:2月6日 
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:ガブリエル・ムッチーノ
主演:ウィル・スミス
公開年・国:2009年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/60FLbHm

▼140文字ブリーフィング
この映画の英語タイトルは「Seven Pounds」で、
シェークスピアのヴェニスの商人の「1ポンドの自分の肉」を、
借金の肩代わりにした、というエピソードがその由来です。
あと、ブラッド・ピットの「Seven」で有名になった、
「キリスト教の七つの大罪」の「裏」という意味も、
込められていると私は見ました。
つまり「七つの善行」ということです。
自らの命を賭して人を救う彼の行動はキリストの投影であり、
非キリスト教圏の文化には理解できない映画かも知れません。
その証拠にこの映画のAmazonレビュー(日本語)には、
どれも芯を食ったものがありませんでした。
あと、ウィル・スミスにしびれます。(288文字)






●オデッセイ

鑑賞した日:2月9日
鑑賞した方法:TSUTAYA DISCUSでDVDをレンタル

監督:リドリー・スコット
主演:マット・デイモン
公開年・国:2016年(アメリカ)
リンク:http://amzn.asia/dkX54ih

▼140文字映画評論:
ジャンルとしては近未来SF映画。
宇宙空間に人が取り残される、
「ゼロ・グラビティ」という名作がありますが、
筋書きとしてはそれに非常に近い。
火星探査機の調査隊員(マット・デイモン)が、
ひとりだけ火星に取り残される。
それを全世界が協力して救い出す、という話です。
隊員が植物学者だったため、
宇宙船に残された真空パックされた隊員たちの糞尿を飼料に、
火星でジャガイモを育てて生き延びようとしたり、
燃料の水素と酸素を反応させて水を作ったり、
そういうのを「自撮り」して記録するのですが、
作り手は明らかに「ユーチューバー」を意識していて、
その遊び心がとても面白かったです。
「火星でジャガイモを育ててみた」的な笑。
(297文字)






●イントゥ・ザ・ワイルド

鑑賞した日:2月11日
鑑賞した方法:TSUTAYA DISCUSでDVDをレンタル

監督:ショーン・ペン
主演:エミール・ハーシュ
公開年・国:2007年(アメリカ)
リンク:http://amzn.asia/5I2Caod

▼140文字映画評論:
優秀な成績で名門大学を卒業した22歳の青年、クリス・マッカンドレスは、
卒業後学資貯金の250万円を慈善団体に寄付し、忽然と姿を消した。
2年後の1992年、彼はアラスカの内陸部で餓死しているのを発見される。
この「空白の2年間」に何があったのか。
ヘンリー・ソローなどの「自然主義」に魅せられ、
「自然」のもつ危険な魔力の虜となってしまった青年の魂の足跡を追う。
この映画は一部でカルト的な人気があり、
AmazonでもDVDが10,000円以上で売買されています。
自然主義に興味がない人が見ても、アメリカの大自然がとにかく綺麗で、
見ていて飽きません。(270文字)






●ムーンライズ・キングダム

鑑賞した日:2月12日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:ウェス・アンダーソン
主演:エドワード・ノートン、ブルース・ウィリス
公開年・国:2012年(アメリカ)
リンク:http://amzn.asia/j8rAWbH

▼140文字映画評論:
単館上映されるような「オシャレ映画」です。
筋書きはなんてことはなく、小さな小さな島で、
問題少年と問題少女が夜間に逃避行をする。
それを島中の人が捜索し、、、という、
ハックルベリーフィン的なお話です。
これにブルース・ウィリスが出ているというのに驚きました。
色彩が非常に印象的に使われていて、
全編ミュージッククリップのようです。
(161文字)






●ファインディング・ドリー

鑑賞した日:2月15日
鑑賞した方法:TSUTAYA DISCUSでDVDをレンタル

監督:アンドリュー・スタントン
主演:エレン・デジェネレス(声)
公開年・国:2016年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/9VXAcpU

▼140文字映画評論:
ファインディング・ニモは13年前に映画館で見ました。
その続編が「ドリー」です。「ニモ」も登場します。
ピクサー映画のすごいところは、ファンタジーの衣をまとっていながら、
じつは実社会のことを描いているところです。
トイ・ストーリーなら労働問題だし、
カーズなら老朽化するアメリカ農村部のインフラを描いている。
ニモとドリーの場合そこに描かれているのは「障害者問題」です。
障害を障害とみるのか個性や強みと見るのか、という話です。
ただ、今作はフィクションが行きすぎていて、
「魚の設定」を破壊してしまっていてついて行けませんでした笑。
(259文字)






●ウォールフラワー

鑑賞した日:2月20日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:スティーブン・チョブスキー
主演:ローガン・ラーマン、エマ・ワトソン
公開年・国:2012年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/d4CTaMs

▼140文字映画評論:
「ウォールフラワー」とは、壁に掛けられた花のごとく、
パーティなどで誰からも話しかけられない「透明人間」の比喩です。
「ウォールフラワー」だった主人公が、
二人の訳あり兄妹との出会いによって自己を発見していく物語。
登場人物たちは親子関係の大きなトラウマを抱えており、
それが最後に開示され、カタルシスを迎える瞬間とかは、
どこかマット・デイモンの名作、
「グッドウィル・ハンティング」を彷彿とさせます。
(195文字)





●世界にひとつのプレイブック

鑑賞した日:2月21日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:デヴィッド・O・ラッセル
主演:ブルース・コーエン、ドナ・ジグリオッティ
公開年・国:2012年(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/1PaWRQ1

▼140文字映画評論:
男性は妻を寝取られたことから鬱を患い双極性障害、
女性は夫を事故で失い職場の全員と寝るという破滅を選び鬱になった。
この二人が出会い、ダンスによって復活していきます。
病める者同士の相互扶助の物語。
嫌味やフィクション感がなく、不思議と自然に受け入れられる映画です。
(129文字)





●追憶と、踊りながら

鑑賞した日:2月22日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:ホン・カウ
主演:ベン・ウィショー
公開年・国:2014年(イギリス)
リンク: http://amzn.asia/9AgdjE5

▼140文字映画評論:
香港から英国に移住した母親と、
英語しか話せない20代になるその息子(ベン・ウィショー)の、
葛藤を描きます。息子は交通事故で死にますが、
子どもはゲイであることを母親に隠しており、
その「恋人」の男性が母親に息子の秘密を打ち明けます。
人間の内面を描く、非常に静かな映画です。
(134文字)






●そこのみにて光り輝く

鑑賞した日:2月23日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:呉美保
主演:綾野剛、池脇千鶴
公開年・国:2014(日本)
リンク: http://amzn.asia/gBAeR8Y

▼140文字映画評論:
函館の話です。
山を切り崩す発破の仕事をする主人公(綾野剛)は、
同僚の死によるトラウマを抱えており、
偶然出会った姉弟の姉(池脇千鶴)は、
売春で生計を立てています。
貧しさ、寂しさ、悲しさのごった煮のような作品で、
どこか昭和の文学作品のような趣があります。
池脇千鶴は「ジョゼと虎と魚たち」のときから好きな役者ですが、
この作品でもやはり、上手だと思いました。
(175文字)






●50/50

鑑賞した日:2月23日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典でストリーミング鑑賞

監督:ジョナサン・レヴィン
主演:ジョゼフ・ゴードン=レヴィット
公開年・国:2011(アメリカ)
リンク: http://amzn.asia/7LdrBaQ

▼140文字映画評論:
タイトルは、5年生存率50%、という意味です。
ラジオ局に勤める27歳のアダム(ジョゼフ・ゴードン)が、
脊椎癌と診断されるところから物語は始まります。
職場のお別れパーティや恋人や親友など、彼を取り巻く人は、
じっさい彼にどう接して良いか分からない、
その様子が非常にリアルです。
彼の病気をダシに女性をナンパしたりする親友のカイルの熱い友情を、
鑑賞者は終盤に知ることになりますが、そこはぐっと来ます。
ジョゼフ・ゴードンという役者が非常にさわやかで、
どこかディーン・フジオカとかARATAといった日本の俳優と似ていて、
めちゃくちゃナイスガイです。
あと、この映画は音楽が良いです。
重いテーマを重くなりすぎないようにうまく機能しています。
(312文字)







●あなた、その川を渡らないで

鑑賞した日:2月25日
鑑賞した方法:TSUTAYA DISCUSでDVDレンタル

監督:チン・モヨン
主演:チョ・ビンマン
公開年・国:2013年(韓国)
リンク: http://amzn.asia/aLdnnEd

▼140文字映画評論:
この映画は衝撃です。ブログにも書きましたが、
ある老夫婦の四季をただただ撮る、という映画。
最後に夫が亡くなりますが、そこも撮る。
ドキュメンタリー映画で、とことんリアルなのに、
どこか絵本を読んでいるような感覚を与える。
話としてはとても哀しい話なのに、
不思議と心温まる。そういう映画です。
(141文字)

*参照ブログ記事↓
http://ameblo.jp/shunjinnai-kingdomcome/entry-12251299991.html







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