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陣内が先週読んだ本 2017年8月第一週 『りんごかもしれない』ヨシタケシンスケ 他6冊

2018.02.01 Thursday

+++vol.025 2017年8月8日配信号+++

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■4 陣内が先週読んだ本 
期間:2017年8月第一週 7月30日〜8月5日
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

先週私が読んだ本(読み終わった本)を紹介していきます。
一週間に一冊も本を読まない、
ということは、病気で文字が読めなかった数ヶ月を除くと、
ここ数年あまり記憶にないですから、
このコーナーは、当メルマガの
レギュラーコーナー的にしていきたいと思っています。
何も読まなかった、という週は、、、
まぁ、そのとき考えます笑。

ただ紹介するのも面白みがないので、
twitterに準じて、
140文字で「ブリーフィング」します。
「超要約」ですね。
(どうしても140字を超えちゃうこともあります。
 140文字はあくまで「努力目標」と捉えてください笑。)

忙しい皆さんになり代わって、
私が読んだ本の内容を圧縮して紹介できればと思います。
ここで紹介した本や著者、テーマなどについて、
Q&Aコーナーにて質問くださったりしたら、
とても嬉しいです。


●オタクの息子に悩んでます

読了した日:2017年8月1日
読んだ方法: 図書館で借りる

著者: 岡田斗司夫
出版年:2012年
出版社: 幻冬舎新書

リンク: http://amzn.asia/8WyLBQl

▼140文字ブリーフィング:

岡田斗司夫さんはもともとアニメ業界から出てきた人ですが、
いまはFREEexという不思議な業態で活動している、
ちょっと「謎の人」です。
キワモノみたいに扱われることも多いし、
私生活で「この人大丈夫だろうか?」
というツッコミも多いですが、
頭良い人なのは間違いないです。
本書は朝日新聞の「悩みのるつぼ」という
「読者の質問コーナー」の質問に、岡田さんが答えた回答と、
その回答に至るまでの岡田さんの「思考ツール」を開陳した、
という書籍です。
当メルマガの「Q&Aコーナー」を書くにあたり、
非常に参考になりました。
もっとも共感したのは以下の文章です。

→P99 
〈(素人さんの回答は)相談に対して即答しすぎる。
文章の分析をいきなりバーッと始めて、で、
相談者にはこんなトラウマがあるんじゃないかと書いてしまう。
文章を分析するのは、正しい。
正しいんだけど、分析したらちゃんと
「じゃあ、自分の経験で似たようなものは何があるだろうか」
「本質的にこれは何なんだろうか」というのを自分の心の深部や、
論理のたぐり寄せ出ずっと遠いところまで考察しないとダメ。
「人間誰しもが持っているような普遍的な問題」
にまでいきついて、さらって帰ってこないと、考えたことにならない。
どれぐらい遠くまで行って帰ってこられるか、これがポイントなんです。〉

、、、カール・ロジャースという心理学の大家が、
「最も個人的なことは最も普遍的なことなのだ」
という言葉を遺していますが、
日本において「質問コーナー」へのニーズが常に高いのは、
日本人のなかに抽象思考が得意な人が多くないことと関係している、
と私は思っています。

岡田さんが強調しているのは、
「個々の質問」という徹頭徹尾具体的な問題を、
いちど「普遍的な問題」にまで掘り下げ、
その普遍的な問題に回答する形にして提示すると、
質問した本人だけでなく、
「その背後にいる同じような問題を抱える10万人の読者」
に伝わる、ということです。

つまり読者は、具体→抽象→具体というルートを経由して、
見ず知らずの他者の問題を、
自らの問題に引きつけることができる。

抽象を普遍と置き換えても意味は同じです。
普遍→具体の論理操作を、「演繹」といいますが、
この「演繹」が得意な日本人というのは、
私の感覚でいうと、100人に5人ぐらいだと思います。
(ちなみに具体的事例から抽象的原則を導き出す、
 これと逆の論理操作を「帰納」と言います。)

、、、ですから日本で「原理原則」をそのまま語っても、
それを日常の生活や現実の出来事に「応用」できる人は少ない。
数学の「公理」を学んでも、個々の問題が解けないのと同じです。
これができるようになるには、繰り返し繰り返し、
公理(普遍)→問題(具体)の操作を練習する必要がある。
数学の問題集、算数のドリルと同じです。
新聞やラジオや雑誌の「質問コーナー」というのは、
この論理操作の練習として優れているから、
日本では昔から人気があると私は見立てています。

(質問した他者の)具体
→(回答者が到達した)抽象または普遍
→(自分の身近な問題としての)具体’
という風に、具体と抽象の間を「一往復」させることによって、
抽象思考の苦手な私たち日本人は、
初めて自分の問題に引きつけて原理原則を応用できる。

教会の説教もこの往復ができている説教は人に伝わりますが、
「ただ真理を語れば良いのである」という教条主義に陥り、
ひたすら抽象(聖書の釈義)をひとり語りしているだけの説教は、
端的に申し上げて人の人生も社会も変えることは期待できません。
喫茶店でのおしゃべりのごとく、
ただ具体的な出来事だけを長々と語っているのも同様にダメです。
たいせつなのは「普遍と具体の間に橋を架ける」という作業です。
これをするには人並みを超えた勉強も必要ですし、
大脳新皮質を雑巾のように絞り、脳に汗をかくことも必要ですし、
自らの人生で怪我をしながら学んだ体験知が必要ですし、
最後に「愛」が必要です。

この「橋を架ける練習」として、
当メルマガの「Q&Aコーナー」も、
人の役に立てれば嬉しいと思っていますので、
ますます磨きをかけていきたいと願っています。
、、、なので皆さん、質問をどしどし送ってください!
あなたの質問は他者のためにもなります。

、、、後半は書評でも何でもなくなりました笑。
自分の思いの丈をぶつけるかたちになってしまい恐縮です。
(1,784文字)



●自分を責めずにはいられない人

読了した日:2017年8月1日 速読
読んだ方法:図書館で借りる

著者:片田珠美
出版年:2017年
出版社:PHP新書

リンク:http://amzn.asia/at3eU6O

▼140文字ブリーフィング:

先日、義理の兄と話したとき、
「いま読んでいる本」として挙げていて興味を持ち、
手に取りました。
著者の前著は「他人を攻撃せずにはいられない人」だそうですが、
読むと分かるのは、「自分を責めずにはいられない人」と、
「他人を攻撃せずにはいられない人」は、
「同じ人」だということです。
共通の犯人がいるからです。
それをフロイトの用語で「超自我」と言います。
自らの中にいる「怒れる風紀委員」みたいなものです。
コイツが普段自覚されず抑圧されていますと、
あるときは自罰者として、あるときは他罰者として顕現します。
そいつとどう上手に付き合うかがたいせつだよ、と著者は言います。
「そんな超自我は心病んだ人だけの問題であって、私には関係ない」
と言っている人はもっとも危険です。
なぜなら「抑圧のレベル」がそれだけ深いということですから。
(344文字)



●ネットメディア覇権戦争

読了した日:2017年8月1日
読んだ方法: 図書館で借りる

著者: 藤代裕之
出版年:2017年
出版社:光文社新書

リンク: http://amzn.asia/fVdRnak

▼140文字ブリーフィング:

ヤフーニュース、日経電子版、LINEニュース、、、
などデジタルな「ニュース業界」というのは、
新旧入り乱れた覇権争いの泥仕合をこの数十年続けてきた、
というのがよく分かります。
入り乱れているのは新旧だけでなく「虚と実」もであり、
だからこそ昨年の世界の流行語は「ポスト真実」だったのです。
人々はもはやファクト(裏付けのある事実)には興味はなく、
自分の信じたい嘘を信じます。
そのような世界では「胸を張って自信を持って嘘を突き通す」
ことが政治的な最適解になる。
これは悪夢のような世界だと私は思いますが、
この数年間の政権与党の行動を見ていれば納得ですし、
トランプ大統領もまた、その台風の目です。
そのようなトレンドのなか、
「真実」または「真理」を求めるのは、
もはや無料でもなければ受動でも不可能です。
私たちは額に汗し、身銭を切って、
「真実を勝ち取る」ことが必要な時代となったと、
私は認識しています。

この数年私は「各種メディアがどのように作られているのか」
という「舞台裏」の本を定期的に読んでいますが、
それは何が「虚」であり何が「実」なのかという、
選球眼を養うためです。
(473文字)



●恐慌論

読了した日:2017年8月1日 ななめ読み
読んだ方法:図書館で借りる

著者:宇野弘蔵
出版年:1953年
出版社:岩波文庫

リンク: http://amzn.asia/cHfc9Jz

▼140文字ブリーフィング:

宇野弘蔵という、かつての「労農派」の、
マルクス経済学者の古典です。
佐藤優が頻繁に宇野弘蔵を引用すること、
そして6月に読んだ「他者の倫理学」が素晴らしく、
そこにも宇野弘蔵が登場したので、
いいかげん原典に当たっておかねばと思い、
手に取りました。
結果、理解できたのは2割ぐらいです。
まだ私の「読解力の歯」は柔らかすぎました。
数年後に再挑戦したい本です。
(173文字)

▼参考リンク「他者の倫理学」青木孝平
http://amzn.asia/23zeEdw



●涼宮ハルヒの憂鬱

読了した日:2017年8月2日
読んだ方法:図書館で借りる

著者:谷川流
出版年:2000年
出版社:角川スニーカー文庫

リンク: http://amzn.asia/4paOpFe

▼140文字ブリーフィング:

先月読んだ東浩紀の「セカイからもっと近くに」という、
サブカル界でいわゆる「セカイ系」と呼ばれる作品群について、
思想家の東浩紀氏が語ると言う内容の本を読みました。
ちなみに「セカイ系」とは、東氏の定義に従えば、
「国家や社会などの現実的な舞台設定の導入抜きに、
主人公の小さな恋愛と世界の破滅のような巨大な出来事を
短絡させる物語類型の総称」です。
「涼宮ハルヒ」は東浩紀がセカイ系を語るときに多用する作品だったので、
興味を持ち読んでみました。
なるほど「君の名は」にも通ずる物語の類型がここにある、
と感じました。
ポストモダンの世界に暮す私たちは、
「実存的で個人的な、半径2メートルの出来事」を持っている。
同時に「定義の曖昧なコスモロジーという幻想」も持っている。
しかしその間を架橋する家族もなければ社会もない。
それらを語る文体を持たず世界観を持たない、
というのが冷戦終結後の世界の実存的不安だ、
と私は理解しています。
ですから私たち(と名乗っていいのか謎ですが)宗教の役割というのは、
「一貫した世界観で社会や家族を語る話法を見いだす」ことです。
「我々は真理のみを語れば良いのだ」という教条主義に引きこもり、
社会を語ることを避けるのは明らかな怠慢であり欺瞞です。
(523文字)

▼参考リンク:「セカイからもっと近くに」東浩紀
http://amzn.asia/eLUsoWX



●りんごかもしれない

読了した日:2017年8月3日
読んだ方法: 図書館で借りる

著者: ヨシタケシンスケ
出版年:2013年
出版社: ブロンズ新書

リンク: http://amzn.asia/6RsMSvQ

▼140文字ブリーフィング:

メルマガ読者の、
ラジオネームのりまきさんが以前勧めてくれて、
それからこの著者の絵本を読むのは2冊目です。
この「りんごかもしれない」は名作です。
机の上にリンゴがある。
これは「りんごかもしれない」。
しかし「そうでないかもしれない。」
というところから、子どもの想像力は、
何にも縛られずひらひらと羽ばたきます。
最初の「僕から見ていない部分はみかんなのかもしれない」
という一文は哲学的に深く、
じつはこれはヒュームの「因果律批判」そのものです。
(216文字)



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