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ビートたけしと松本人志 【前編】

2018.05.17 Thursday

+++vol.040 2017年11月28日配信号+++

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■2 私のお笑い論
「私のお笑い論」のコーナーです。
とにかく、お笑い有識者を自称する私が、
お笑いについて語りまくる、
そういうコーナーです。
独断と偏見とお笑い愛にまみれたコーナーにしたい、
そう願っています。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

▼▼▼松本人志とビートたけし▼▼▼

全国のお笑い有識者の皆様、こんにちは。
久しぶりの、お笑いルポライーターです。
12月3日はM-1グランプリですね。
決勝の面々ですが、

ジャルジャル、
かまいたち、
カミナリ、
マヂカルラブリー、
ミキ、
さや香、
とろサーモン、
和牛、
ゆにばーす
敗者復活枠

となっています。

今回は誰が優勝しても「面白い」ですねー。
私の「イチオシ」は「とろサーモン」です。
この人たちはもう10年以上ずーっと面白いですが、
M-1本戦の決勝に出るのは初めてです。
彼らには日の目を見てほしい。

あと前回、前々回大きな爪痕を残し、
「あれ?優勝しなかったっけ?」
ぐらいの印象がある「和牛」。
関西の漫才賞を総なめにしている兄弟コンビ「ミキ」、
キングオブコント2017の王者、「かまいたち」。

このへんが優勝候補筆頭の一角でしょう。
ジャルジャルはめちゃくちゃ面白いですが、
彼らの持ち味は賞レース向きじゃないんですよね。
4分間じゃなくて40分間のネタで競う大会があったら、
ジャルジャルは簡単に優勝できるでしょうが、
あの「じわじわ来るシュールさ」っていうのは、
「笑いの手数が勝負」のM-1では不利に働きます。

しかし、賞レースは何が起きるか分かりませんので、
12月3日に誰が優勝してもおかしくないし、
誰が優勝しても驚きません。
いずれにせよ決勝のメンツは、
私個人的にはここ数年でいちばん楽しみです。



▼▼▼松本人志とビートたけし▼▼▼

、、、で、今回は「松本人志とビートたけし」について語ります。
たぶん一回では語りきれませんので(笑)、
今回は「さわり」だけ。

松本人志とビートたけしっていうのは、
本来対等に並べるべきものではなく、
ちょっと「斜め上」の関係なんですよね。

縦軸にも横軸にも立ち位置がずれている、というか。
たとえば松本人志と明石家さんまだと、
同じ関西のよしもと芸人の「頂点を極めた男」という同じ縦軸があり、
その同じ軸の上で「世代の違い」がある。

松本人志と「とんねるず」、
もしくは松本人志と内村光良だと、
同じ世代のお笑いのスターという横軸を共有しており、
片方は関西系、片方は関東系という、
「地理的な東西の違い」という構図がある。

こう考えると、松本人志とビートたけしというのは、
地理的な東西、世代的なズレ、
という二重の立ち位置の違いがあり、
それゆえに二人の対比は「お笑い思想史」的に、
複雑で豊かな味わいがあるのです。

ちなみに二人はこれまで何度か雑誌で対談しています。

私は「夢で会えたら」「ごっつええ感じ」でお笑いの面白さを知り、
いまだに「ガキの使い」と「水曜日のダウンタウン」を毎週録画して観、
「すべらない話」「IPPONグランプリ」などの、
松本人志のテレビコンテンツを楽しみ、
松本人志が過去に書いた書籍は「遺書」「愛」「松本」だけでなく、
「シネマ坊主シリーズ」「松本人志の怒り」など、
9割方読破しており、
彼の映画「大日本人」「しんぼる」「さや侍」は劇場で鑑賞し、
さらにはAmazonプライム企画の「ドキュメンタル」を観るために、
Amazonプライム会員に入会した(副産物多し)という、
筋金入りの「松本信者」なので、
松本人志とビートたけしの対談が掲載されているBRUTUSのバックナンバーは、
Amazonで取り寄せてもちろん読みました。

▼参考画像:BRUTUS 大松本論
http://g-ec2.images-amazon.com/images/I/51MSjLi9obL.jpg

、、、で、この対談からも分かるのは、
松本人志とビートたけしは、
お互いにかなり意識し合っているのは間違いない、ということです。
もちろんそれは「別の色を持った巨大な才能」同士が、
お互いの才能へのリスペクトを込めて、という意味において。
それを「言葉に出来る」のはやはり、
松本にとってたけしが、「斜め上」だからです。

逆に松本人志が明石家さんまのことを語る事は殆どないし、
とんねるずについて話すこともほぼ皆無です。
人は「自分と(世代、ジャンルなど)共有するものがひとつあり、
なおかつ対置されるような位置にあるもの」を、
非常に意識するからです。
人は意識しすぎると、
それについて語る事が難しくなります。
たけしと松ちゃんの「距離感」というのは、
そういう意味では丁度良いわけです。


▼▼▼松本人志はビートたけしを超えられない、という仮説▼▼▼

、、、というわけで彼らは互いを語りうる関係にあるのですが、
私の推論では、
「松本はたけしをものすごく意識しているが、
 それはたけしが松本を意識している仕方とはかなり違う」
というのが本当だと思っています。

もっと赤裸々に突っ込んで言えば、
松本は無意識に「たけしを超えたい」と思い続けており、
たけしは松本の才能は認めつつも、
「絶対に俺のところには届かない」と、
かなり余裕をもってあしらっている、という構図です。

本人たちに聞いたわけではないので確証はできませんし、
そもそも本人たちがそんな本音をそのまま言うわけありませんから、
これはあくまでお笑いルポライターとしての、
私の「見立て」にすぎません。

仮にこの見立てが正しかったとして、
結論を先に言ってしまうなら私の大胆な仮説は、
たけしの見立ては正しく、
「松本はたけしを超えることはできないし、
松本はこの先も『たけしになる』ことはできない。」
というものです。

「松本信者」の私ですから、
こんなふうに考えるようになったのはわりと最近のことです。
つまり私の「お笑いを観る見方」に、
この数年で変化があったということを意味します。

かといって私は松本人志のファンであることをやめませんし、
これからもダウンタウンの創り出す笑いを楽しむことでしょう。

しかし、しかしです。

松本はたけしを超えられるか?
という質問になると、
NOと言わざるをえない、
というのが私の見立てとして、
近年確立してきたのです。

もっと正確に言うならば、
「コント師」とか、「関西吉本的文脈の笑いの瞬発力」とか、
「笑う」ということだけに特化したコンテンツ創出力においては、
松本人志はビートたけしどころか、世界で他の追随を許さないし、
おそらく今後50年も彼の水準に到達する才能は出てこないでしょう。
まさに空前絶後の才能です。

彼は(サンシャイン池崎のいう意味ではなく、
本当の意味において)「笑いに愛された」男なのです。
「笑いに選ばれた男」と言ってもいい。

なんていうんでしょう?
宮本武蔵が「剣に選ばれた男」なのと同じです。
ある特定の分野において破格の才能を持つ、
という意味の「巨星」が松本人志です。
現在の日本の「笑い」の、
デファクトスタンダードを作ったのは松本人志だ、
と言っても過言ではない。

彼の後を生きるいかなる日本のコメディアンも、
彼の笑いと無縁ではいられないのです。
これは茶の湯における千利休とか、
近代科学におけるニュートンとか、
キリスト教におけるパウロとか、
そういったレベルの才能なわけです。



▼▼▼次号に続く▼▼▼

、、、その松本人志が、
「笑いのコンテンツを創出する」という一点突破においては、
ビートたけしには勝てる(というより住む世界が違う、多分)が、
「表現者、広い意味での芸人、コメディアン」または「タレント」、
もっと言えば「文化人」として、
北野武にまったく敵わないのはなぜなのか、という話を、
これから私はしていきたいと思っています。

先ほどの剣の喩えでいうなら、
松本人志は剣を究めた「剣聖」にはなれますが、
その射程を超えた、ジャンル横断的な「天下人」にはなれない。
ビートたけしはあきらかに「天下人」です。
お笑いというジャンルを超えて、
彼の表現者としての才能と影響力はとどまるところを知らない。
たけしは天下人(信長・秀吉・家康)になれますし、
剣の腕(お笑いの腕)でも一級品です。
しかし松本人志が逆に「剣の腕」を超えて、
「政治的な頭角」を現すことは難しいと私は考えている、
ということです。

またまた結論を先取りしますと、
松本人志は無意識下で「天下人」になりたいと思っているが、
その夢が今後叶うことは絶望的であり、
彼はお笑いから別の世界に越境せず、
「剣聖」にとどまった方が本人も周囲も幸せだ、
というのが私の「大松本論」なわけです。

、、、この後の話は非常に長くなりますので、
今日はここまで(笑)。
ネタフリで終わります。

格闘技ならば「煽りVTR」で第一回終了です笑。
、、、再来週以降、続きを書きます。
お楽しみに!!



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