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陣内が先週読んだ本 2017年11月第四週 『一億相ツッコミ時代』槙田雄司 他3冊

2018.05.17 Thursday

+++vol.040 2017年11月28日配信号+++

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■4 陣内が先週読んだ本 
期間:2017年11月第四週 11月19日〜25日
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

先週私が読んだ本(読み終わった本)を紹介していきます。
一週間に一冊も本を読まない、
ということは、病気で文字が読めなかった数ヶ月を除くと、
ここ数年あまり記憶にないですから、
このコーナーは、当メルマガの
レギュラーコーナー的にしていきたいと思っています。
何も読まなかった、という週は、、、
まぁ、そのとき考えます笑。

ただ紹介するのも面白みがないので、
twitterに準じて、
140文字で「ブリーフィング」します。
「超要約」ですね。
(どうしても140字を超えちゃうこともあります。
 140文字はあくまで「努力目標」と捉えてください笑。)

忙しい皆さんになり代わって、
私が読んだ本の内容を圧縮して紹介できればと思います。
ここで紹介した本や著者、テーマなどについて、
Q&Aコーナーにて質問くださったりしたら、
とても嬉しいです。


●すべてのJ-POPはパクリである 【現代ポップス論考】 

読了した日:2017年11月23日
読んだ方法:図書館で借りる

著者:マキタスポーツ
出版年:2014年
出版社:扶桑社

リンク:http://amzn.asia/4Dp8w0x

▼140文字ブリーフィング:

マキタスポーツさんはオフィス北野所属の中堅芸人で、
最近は俳優として様々な映画やドラマに出演しています。
彼を私が知るようになったのは、
「東京ポッド許可局」というラジオ番組で、
彼の語る内容が面白いなぁと思って著書を手に取りました。

マキタスポーツという芸名は彼の実家のスポーツ用品店の名前です。
また、彼はミュージシャンでもあり、彼の音楽ネタは秀逸です。
そんな彼が「J-POPは工業製品である」という仮説のもとに、
それをロジカルに「素因数分解」し、
さらには自分で「公式に則って」自分で曲を作ってしまったのが、
「十年後のプロポーズ」という曲です。
私もこの書籍でその存在を知ったわけですが、
これがなかなか良くできている。

参考動画:「十年後のプロポーズ」
https://youtu.be/0Li5q8hrxkY

彼はJ-POPのヒット曲を分析すると、
「カノンコード」、「歌詞」、「構造」という三つの要素に分解される、
と言っています。

カノンコードというコード進行は「大逆循環」といって、
キーを「C」とすると、ベースラインが「ド」から始まって、
シ→ラ→ソ→ファ→ミ→レ→と順に下がりながら、
「ソ」を経過して上がって、また最初の「ド」に戻って、
これを繰り返すというものです。(P28)
「歌詞」はといえば、J-POPに多用される以下のようなフレーズがあります。
「桜舞い散る」「夢に向かって」「瞳の奥に」
「深く息を吸い込んで」「君と同じ空の下」「あの日の君の言葉」など。
そして「構造(楽曲構成)」は、
Aメロ、Bメロ、サビ、ブリッジ、というあれです。

十年後のプロポーズの場合、
確信犯的なカノンコードを使い、
J-POPフレーズをこれでもかとぶち込みまくり、
曲構成もこれまた、
サビ出し→間奏→Aメロ→A'メロ→Bメロ
→サビ→間奏→大サビ→アウトロ
という確信犯的に盛り上げる手法を盛り込んで、
工業製品としてのJ-POPを完成させています。

ここで終わりません。
マキタスポーツさんは4つめの要素として、
「その人でなければ歌えないオリジナリティ」を挙げており、、
それは「身体性」と言っています。
ここが非常に「味噌」だし、彼の慧眼です。

ちょっと関係ないですが、
彼はビジュアル系バンドも「素因数分解」し、
自分も「コミックビジュアルバンド」を作って、
コアなビジュアルファンからひんしゅくを、
お笑いファンからは賛同を買っています笑。
彼の「ビジュアル語変換」が面白いので(関係ないけど)引用します。

→P133 
〈「ビジュアル語変換」という遊びなのですが、
まずは、日常の何でもない言葉を「ドレスアップ」してみましょう。
・バイト→定められた瞬間(とき)
・ポケットティッシュ→街角からふいに差し伸べられる神の御加護
・お中元→灼熱のギブ&テイク
どうでしょう?くだらない日常が、
ずいぶんと耽美的で頽廃的な空気をまとってきた感じがしないでしょうか。
、、、もしもビジュアル系っぽい歌詞を書こうとして迷ったら、
「昼ご飯を食べたら美味しかった」でも
「お母さんに怒られた」でも何でも良いので、
日常的などうでも良いことをビジュアル語変換していけば、
容易にそれっぽいものが作れるはずです。

、、、蛇足ながら「ドレスダウン」もしてみましょう。
・悩ましい鼻腔の叫び→花粉症
・とどまることを知らない無限の欲望→ハッピーターン
・極彩色に彩られた日曜日のミサ→笑点
このように、とかくビジュアル系の世界は色々と倒錯しています。〉

子羊たち(どくしゃ)を、
禁断の言葉たちの羅列(メルマガ)の迷宮(ラビリンス)へと、
導く運命(さだめ)から、
そろそろ解き放たれたいと思います。
あ、つまりですね、要するに、「以上です」。
(1,437文字)



●一億総ツッコミ時代

読了した日:2017年11月23日
読んだ方法:図書館で借りる

著者:槙田雄司
出版年:2010年
出版社:星海社新書

リンク:http://amzn.asia/g8P1DB4

▼140文字ブリーフィング:

槙田雄司というのは、
先ほどのマキタスポーツさんの本名(ペンネーム)です。
芸人の時と文化活動のときで名前を使い分けるのは、
映画監督北野武と、芸人ビートたけしの「社長」からの、
オフィス北野の伝統なのでしょう。

、、、で、この本の議論はシンプルであり、
私はこれに何も付け加えることはありませんので、
引用のみをします。

→P29 
〈自分では何もしていなくても、他者のことは評価したい。
そうすることで自分の価値を手軽に上げようとするわけです。
日常がバラエティ番組化し、
笑いがツールとして気軽に使われるようになった日本。
多くの人がマスコミ的な視点を持つようになった日本。
そんな「ツッコミ人間」が多く出現するようになったこの国の気圧配置を
私は「ツッコミ高ボケ低」と呼んでいます。〉

→P34
〈自分はツッコまれないように、
つまりボケをやらないように気をつけながら、
ツッコミを入れるわけです。
ツッコミだけを入れていれば、安全な場所から他人を攻撃できます。
そのことで自分の価値を高めようと考えている。
リスクを最小限にしながらリターンを最大限にしたいと考えたネット民は
そのような方法をとってきたのです。〉

→P41 
〈何かとすぐにツッコミを入れようとする態度は、もう有効ではありません。
私は、折角お笑い的な能力を身に付けるなら、
他人を笑うためのツッコミの技術ではなく、
「自らまわりに笑いをもたらすような存在」
になったほうがいいのではないかと思います。
もしくは、他人を笑わず、自分で面白いものを見つける能力を育て方が良い。
ツッコミ的な減点法ではなく、
面白いところに着目する加点法の視点を身に付けるべきだと思っています。〉

、、、現代社会を象徴する言葉は、
「成功したいよりも、失敗したくない」です。
人々はますます「ローリスク・ハイリターン」を求めるようになっている。
リスクは犯さず、リターンは欲しい。
それとSNSの登場によって、
人々が自分は何もせずに斜め上から他者に評価を加える、
「ツッコミ高ボケ低」の気圧配置になってしまっていて、
それが社会を息苦しくしている、と槙田さんは言っているわけです。

なので、他罰的なツッコミではなく、
自ら笑いを生み出す存在になろう、
というのが彼の提案です。
体を動かさずリスクを冒さず、自らを高みに置き、
他者の「ボケ」に対して「ツッコ」む。
つまり評価を加える。
そういう人が増えている日本だから、
「人を笑いたい人」が過多で、
「人に笑われてもいいから何かに夢中になる人」が希少なのです。
言い換えれば「ツッコミ過多・ボケ希少」な社会なのです。

狩野英孝や出川哲朗がこれだけ人気があるというのは、
「そのポジション」に人がいないからです。
みんなローションまみれになってザリガニに鼻を挟まれて、
「痛いよ痛いよ、ガチで痛いよ」と言いたくない笑。
それを斜め上から笑っていたいわけです。

▼参考画像:ザリガニと出川哲朗
http://nackan77.up.n.seesaa.net/nackan77/image/0006.jpg?d=a1

私はローションまみれでザリガニに鼻を挟まれる趣味も、
おでんを顔に押しつけられる趣味もありませんが、
10年前に公務員を辞めて(信仰によって)非営利団体を立ち上げた私は、
比喩的には社会の中でローションまみれになって、
ザリガニに鼻を挟まれる側です。
「斜め上からツッコまれる」側であり、
ケツの穴まで「自己開示」して、
「安全な場所にいる人からいろいろと評価される」側にいます。
私は比喩的には出川哲朗なのです。

、、、そう考えますと、世の中の「芸人」は、
ボケだろうがツッコミだろうがリアクションだろうが、
全員、「社会的にはローションまみれ」なのです。
「30になって売れない芸人とか痛いな、いいかげん就職しろよwww」
といった、安全圏からの悪意のツイートが世の中には溢れていますから。
「ボケている俺たちを笑うのは良いが、
 それを斜め上からSNSでニヤけて馬鹿にするお前たちは、
 本当に自分の人生を生きていると言えるのか!?」
という芸人たちの魂の叫びを小説にしたのが又吉直樹の「火花」です。
私が芸人を好きなのは、「ローション仲間」だからです。
(1,513文字)



●九十歳まで働く!

読了した日:2017年11月24日
読んだ方法:図書館で借りる

著者:郡山史郎
出版年2017年
出版社:WAC BUNKO

リンク:http://amzn.asia/dJ69RVg

▼140文字ブリーフィング:

御年82歳の著者、郡山史郎さんは、
ソニーの重役などを経た後、
退職後も現役ビジネスマンを続けています。
「天下りの子会社の社長」は老害だからやりたくない、と拒み、
彼は「70歳の新入社員」なども経験した結果、
ひとつの結論に達します。

それは年齢が上になってしまうと、
どうしても若手に気を遣わせちゃうから、
定年退職後のビジネスマンの理想的な労働形態は「自営業者」だ、と。
じっさい彼は小さな人材紹介会社を起こし、
自分と同じような高齢の就業希望者と、
社会の雇用ニーズをマッチングすることでお金を稼ぎ、
そして国家に税金を納めています。

最後の最後まで働いて、
税金をもらう側じゃなく払う側でいたい。
人の尊厳は働くことのなかにある。
それが自分の生き方だ、
という彼の美学には共感します。

著者の世代は「生きている間に平均寿命が2倍になる」
という空前絶後の現象を生きた世代であり、
したがって自分が生きている間に働き方が、
まったく別のものに変わってしまった(変わりつつある)世代です。
その変化はあまりにドラスティックなので、
私たち働き盛り世代にすら、その未来は霧の中というか、
自分たちの未来を手探りでもがいているのが現状です。

彼のような国家や大企業にぶらさがろうとせず、
「自分の未来は自分で切り開く」という気概をもった、
「カッコいいおじいちゃん」がいることは、
私たち後輩世代への大きな遺産だと思います。

一部引用します。

→P43 
〈私たちの世代は、二つの特色がある。
一つは平均寿命が生きているうちに二倍になってしまったことだ。
1935年生まれの日本男子の平均寿命は、
当時の日本の統計によると43歳だった。
今は80歳を越していてさらに伸びつつある。
「ゼノンの逆説」(俊足のアキレスは先行するカメに追いつけない?)のように、
生きるにつれて寿命が延びると、
永遠に生きていくような錯覚に陥る。
もう一つは、成人期に日本経済が徹底した右上がり、
成長を継続したことである。
好不況はあっても、仕事にあぶれると言うことはあり得なかった。
常にすべての分野で人不足で、
普通の人ならいくらでも正社員として就職する上での選択肢があった。
それが、現今の情勢といかに違うかは、
少なくとも今五十歳前後以下の人に説明の要はあるまい。〉

→P159〜160 
〈いくら自由があり、好きなことができる時間があっても、
人は幸せにはならない。
アンドレ・ジッドが、「人の幸福は、したいことが出来ることの中にはない。
しなければならないことを受け入れることの中にある」と書いている。
「リベルテ」(自由)ではなく「デボワール」(義務)の中にある。
ある人がインドの貧民窟で孤児の世話をしているマザー・テレサに、
「そんな大変なことを、よく自分からなさいますね」と言ったら、
マザー・テレサは、「とんでもない、ボランテアーをしているのではない、
キリスト様に言われてやってるだけです」と答えたという。
義務を、自分の意志で受け入れる。その中に幸せがある。
高齢になるということは、神が命令しているのだ、と思えば、わかりやすい。
私は平凡な仏教徒で、およそ信心などはないが、
家族、友人、後輩に、亡くなった人が多いので、
なぜ自分だけが生きているのだろうと考える。
偶然以外に理由はないだろうが、その偶然を支配しているのは、
人ではない。高齢になると、神と付き合ってしまう。
自分は何をしなければならないか、を考えて、
出来ることがあったら、神が命じたことにして、
一生懸命にやる。それで幸せになる。生活の知恵としか言いようがない。〉

「人の幸福は義務を受け入れることのなかにある」
というアンドレ・ジットの言葉は深いです。
早期退職したゴルフ三昧の人は見た目とは裏腹に、
ほとんどが「絶望的に不幸だ」というのはあまり知られていませんが、
年齢にかかわらず「労働」を離れては
人間は幸福に生きていけないように作られていると、
私も信仰者として著者と考えを同じくします。
(1,611文字)



▼▼▼リコメンド本「今週の一冊」▼▼▼

陣内が過去一週間に読んだ本の中から、
「いちばんオススメだったのは?」という基準でリコメンドします。
「いちばん優れていた本」というよりも、
「いちばんインパクトの大きかった本」という選考基準です。
皆さんの書籍選びの参考にしていただけたら幸いです。


▼今週の一冊:なし

コメント:

今週もあまり多くの本は読めませんでした。
マキタスポーツさんのラジオ番組、
「東京ポッド許可局」は非常におすすめです。
私のこのメルマガも、あの番組の半分ぐらいでも、
面白いものが作れれば、、、という目標として書いています。
聴ける環境にある人は、是非。



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