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人生を生き抜くのに最も必要な資質

2020.01.13 Monday

第104号   2019年8月13日配信号

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■1 今週のオープニングトーク
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

▼▼▼人生を生きるのに必要な資質▼▼▼

メルマガ読者の皆様、こんにちは。
今週も質問カードからいきましょう!

▼質問:人生を生き抜くのに最も必要な資質を
ひとつだけ子どもに教えるとしたら、それは何ですか?


、、、そうですねぇ。
これは決まってるんですよね。
まぁ、ほんとうに色々あると思うんですよ。
言い始めたらきりがないですから。
「愛すること」とかさぁ。
ただ、そういうのって、
ちょっと広すぎて、
こういった質問の答えとしては、
あまり適切じゃないと思うんですよね。
ズルいので。
人生で大切なことは?
「愛です」とかって、
Q「好きな食べ物は?」
A「おいしい食べ物」
みたいな感じなので。

なので、愛とか赦しとか、
そういうビッグワードを避けるとすると、
私は「ひとつだけ子どもに教えるとしたら」
という質問の答えは、
「好奇心」になるでしょうね。

英語で「センス・オブ・ワンダー」です。
この言葉を作ったのは、
『沈黙の春』を書いて環境保護運動の先駆けとなった、
著述家レイチェル・カーソンだと言われています。
カーソンの『沈黙の春』は、
池上彰が、聖書や資本論と並べて、
「世界を変えた10冊」に選んでいるほど、
20世紀を代表する重要な著作です。

『沈黙の春』を執筆中、
カーソンは癌に冒されていて、
この本が完成するのが先か、
もしくは自分が死ぬのが先か、
という「時間との闘い」でした。

その彼女が、
「世界へのメッセージ」として残したのが、
遺稿である『センス・オブ・ワンダー』でした。
DDT農薬の問題を告発する『沈黙の春』とは打って変わり、
この本は子どもに向けた愛と暖かさに溢れています。
そして「人生を肯定すること。」
「問題だらけかもしれないが、
 それでもこの世界を肯定すること。」
そういった人生に対する基本姿勢を、
彼女は次世代に伝えたかったのだ、
というのが本書を読むと分かります。

彼女が子どもたちに、
「いちばんたいせつなこと」として残したのが、
「センス・オブ・ワンダー」だったのです。
日本語で適切な言葉が当てはまらないのですよね。
単に「好奇心」とも違う。
「知的好奇心」。似ているがちょっと違う。
「知らないことを知りたいという、
 わくわくするような気持ち。
 知らないことを知ったときの、
 『分かった!』という胸躍る感動。
 そして『世界は知らないことに溢れている』という、
 自分の知が限られていることに対する、
 謙虚な態度と造物主に対する畏怖の思い」
というのが私の「私訳」になります。

なげー。

だから、「センス・オブ・ワンダー」と、
ひとことで言ってしまったほうが良いのです。
ちと長くなるけど、カーソンの本から引用しますね。

▼参考リンク:『センス・オブ・ワンダー』
http://amzn.asia/gib1RgS

→P23〜24 
〈子ども達の世界は、
いつも生き生きとして新鮮で美しく、
驚きと感激に満ちあふれています。
残念なことに、
私たちの多くは大人になる前に澄み切った洞察力や、
畏敬すべきものへの直感力を鈍らせ、
あるときには全く失ってしまいます。

もしわたしが、
すべての子どもの成長を見守る
善良な妖精に話しかける力を持っているとしたら、
世界中の子どもに、生涯消えることのない
「センス・オブ・ワンダー=神秘さや不思議さに目を見張る感性」
を授けて欲しいと頼むでしょう。

この感性は、やがて大人になるとやってくる倦怠と幻滅、
わたしたちが自然という力の源泉から遠ざかること、
つまらない人工的なものに夢中になることなどに対する、
かわらぬ解毒剤になるのです。

妖精の力によらないで、
生まれつきそなわっている子どもの
「センス・オブ・ワンダー」を
いつも新鮮にたもちつづけるためには、
わたしたちが住んでいる世界のよろこび、感激、神秘などを
子どもと一緒に再発見し、
感動を分かち合ってくれる大人が、
すくなくともひとり、そばにいる必要があります。

多くの親は、
熱心で繊細な子どもの好奇心に触れるたびに、
さまざまな生き物たちが住む複雑な自然界について
自分が何も知らないということに気がつき、
しばしば、どうしてよいかわからなくなります。そして、

「自分の子どもに自然のことを教えるなんて、
どうしたらできるというのでしょう。
わたしは、そこにいる鳥の名前すら知らないのに!」
と嘆きの声をあげるのです。

わたしは、子どもにとっても、
どのように子どもを教育すべきか
頭を悩ませている親にとっても、
「知る」ことは、「感じる」ことの半分も
重要ではないと固く信じています。

子ども達が出会う事実のひとつひとつが、
やがて知識や知恵を生み出す種子だとしたら、
さまざまな情緒やゆたかな感受性は、
この種子をはぐくむ肥沃な土壌です。
幼い子ども時代は、この土壌を耕すときです。

美しいものを美しいと感じる感覚、
新しいものや未知なものに触れたときの感激、
思いやり、憐れみ、賛嘆や愛情などの
さまざまな形の感情がひとたび呼び覚まされると、
次はその対象となるものについて
もっとよく知りたいと思うようになります。
そのようにして見つけ出した知識は、
しっかりと身につきます。
 (中略)
もし、あなた自身は自然への知識を
ほんの少ししか持っていないと感じていたとしても、
親として、たくさんのことを子どもにしてやることが出来ます。

たとえば、子どもと一緒に空を見上げてみましょう。
そこには夜明けや黄昏の美しさがあり、
流れる雲、夜空に瞬く星があります。
子どもと一緒に風の音を聞くことも出来ます。
 (中略)
そうした音に耳を傾けているうちに、
あなたの心は不思議に解き放たれていくでしょう。
雨の日には外に出て、雨に顔を打たせながら、
海から空、そして地上へと姿を変えていく
ひとしずくの水の長い旅路に思いを巡らせることも出来るでしょう。

あなたが都会でくらしているとしても、
公園やゴルフ場などで、
あの不思議な鳥の渡りを見て、
季節の移ろいを感じることも出来るのです。
さらに、台所の窓辺の植木鉢に蒔かれた一粒の種子さえも、
芽を出し生長していく植物の神秘について、
子どもと一緒にじっくり考える機会を与えてくれるでしょう。〉


、、、この引用で十分だと思うのですが、
子どもが矛盾と残酷と問題に満ちた、
この不完全な世界を、
それでも生きていくために必要なことは、
「センス・オブ・ワンダー」を持つことだ、
と私は心から思います。

これさえ教えることに成功すれば、
あとは大丈夫です。
子どもは「勝手に学んでいき」ますから。
「センス・オブ・ワンダー」はだから、
「メタ能力」なのです。

「たくさんの知識」は、
すぐに陳腐化します。
しかし、「知的好奇心」がある人は、
その知識を常にアップデートし、
再定義し、磨きをかけ、
生き残っていくことができます。

また「知らないモノに対する好意的な興味」
というのは、「自民族中心主義」からも、
私たちを守ってくれます。
自分の知らない他の文化がある。
自分の知らない他の人種がいる。
自分の知らない他の土地がある。
こう言ったもの対する純粋で好意的な関心がある人は、
他者に敬意をもって学び続けることができます。

他国のことなどほとんど何も知らないくせに、
「日本こそがイチバンだ!!」
と絶叫するバカにならないために必要なのも、
じつはこの「センス・オブ・ワンダー」です。

カーソンは引用のなかで、
子どものセンス・オブ・ワンダーを殺さないためには、
それを共有してくれる大人が、
そばに「ひとりだけ」いれば十分、
と言っています。

私は子どもにこれを授けることができたら、
親としての役割は90パーセント終わった、
と言って良いぐらい大事だと思ってます。

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