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陣内が先月観た映画 2019年11月 『トイ・ストーリー4』他

2020.04.07 Tuesday

第116号  2019年12月3日配信号

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■2 陣内が先月観た映画 2019年11月

月に一度のお楽しみ、
「陣内が先月観た映画」のコーナー。

タイトルそのまんまの企画です。
先月私がいろんなかたちで観た映画を、
一挙に紹介しちゃうというコーナー。

5本以上観た月だけの限定コーナーとなります。
先月はけっこう観たので、
けっこう紹介できます。

もともと映画を観るほうではありますが、
Amazonプライムのストリーミングで観るようになって、
観る本数が3倍ぐらいに増加しました。
移動中に観れるというのが大きいです。
電車の中やバスの中で本を読むのは少し疲れますが、
映画はノーストレスです。
長時間移動がある月なんかは、
往復の移動だけで4、5本観れたりします。

観るだけではもったいないので、
皆様に紹介しちゃおう、
というのがこのコーナー。

世界一小規模の映画賞、
「月間陣内アカデミー賞」もやります(笑)。

「おもしろそうだな」と思うやつがあったら、
それをレンタルして観てみる、とか、
あとこれを読んで、観たつもりになって、
誰かに知ったかぶりする(笑)などの
使い方をしていただければ、これ幸いです。

「陣内が先週読んだ本」の
140文字ブリーフィングが好評なので、
映画評論も140文字で試みます。

時短は正義(!)ですから笑。

「読んだ本」コーナーと同じで、
140文字はあくまで「努力目標」です。

*どうしても「ネタバレ」要素をいくらか含みますので、
絶対にネタバレしたくない作品がありましたら、
器用に読み飛ばしてくだされば幸いです。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

●キング・オブ・コメディー

鑑賞した日:2019年11月7日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典

監督:マーティン・スコセッシ
主演:ロバート・デ・ニーロ
公開年・国:1963年(アメリカ)
リンク:
https://bre.is/vvU3z7eR

▼140文字ブリーフィング:

先月観た『ジョーカー』の衝撃が未だに残っています。
あれを見て、いてもたってもいられなくなり、
こちらを鑑賞しました。

トッド・フィリップスの『ジョーカー』って、
マーティン・スコセッシの二つの映画へのオマージュなんです。
『タクシードライバー』と『キング・オブ・コメディー』です。

『キング・オブ・コメディ』のルパート・パプキンと、
『タクシードライバー』のトラヴィスを合わせた人間が、
『ジョーカー』のアーサー・フレックなんですよ。

訳わかんないでよすね笑。

説明します。

『キング・オブ・コメディ』は、
ルパート・パプキンという、
今で言うニートが主人公の映画です。
彼は30代の中年になっても母親と暮らしていて、
「自分は天才的なコメディアンになる才能がある」
という妄想を抱いています。
彼は『ジェリー・ラングフォード・ショー』という、
超人気番組の司会者であり、
全米トップコメディアンのジェリーを崇拝している。
パプキンは自分が書いたギャグを吹き込んだカセットテープを、
ジェリーの事務所に送り続けています。

いつかジェリーが自分の才能に気づき、
『ジェリー・ラングフォード・ショー』に出演する日を夢見て。

ここまでは良い。

ここからだんだんおかしくなってきます。
パプキンはジェリーの「出待ち」もしています。
彼がテレビ局から出てくるところを待ち構え、
「あのカセットテープを聞いてくれた?」ってやってる。
ある日、なんかの拍子に、パプキンはジェリーの車に乗って、
彼の家まで車に同乗することになる。
そこでパプキンはジェリーに、
コメディアンになる夢を語ります。
ジェリーは面倒くさいので、
「きっと君は成功するよ」と言うのです。

パプキンはその言葉を額面通り受け取り、
その妄想はだんだん暴走に変わってくる。
ついに彼はジェリーの事務所に行きますがそこで無視されます。
当然です。

パプキンは今度はジェリーの別荘に勝手に上がり込み、
ジェリーを誘拐監禁するのです。
そして彼の命を人質にして番組プロデューサーを脅し、
ジェリーの帯番組に出演する、、、、
というのがこの映画の筋書きです。

この映画はパプキンの主観目線で描かれるので、
どこからが現実でどこからが彼の幻想なのか分からなくなってます。
これもまた『ジョーカー』に踏襲されます。

『タクシードライバー』はじゃあ、
どういう話か?
ベトナム戦争の後遺症で精神にダメージを負ったトラヴィスは、
深夜のタクシードライバーという低賃金労働をしますが、
ある日彼は「自分が世界を救う」という妄想を抱く。
そして身体を鍛え銃の扱いを覚え、
最後は大統領候補の暗殺を企てる、、、という話です。

『ジョーカー』のアーサーはどんな男か?
強迫神経症により、
「笑ってはいけない状況で
 どうしても笑いが止まらなくなる」
という精神疾患を抱えていて、
ピエロの仕事をしているアーサーは、
30代で低収入で、自治体の提供するカウンセリングを受けています。
自治体の予算はカットされ彼は薬をもらえなくなり、
その症状は悪化します。
彼はちなみに、母親と二人暮らし(!)です。
アーサーはコメディアンを目指しており、
マーレイ・フランクリンという、
全米一のコメディアンの番組を見ることが唯一の楽しみで、
マーレイに認められてその番組に出演することだけが、
彼の人生の希望になっています。

ひょんなことから「キレ」て、
女性にちょっかいを出していた、
ウォール街のエリート3人を、
ピエロの格好のまま射殺します。
その行為が社会の不満分子に火を付け、
それが「ピエロの覆面運動」のような大衆を巻き込むデモになり、
そのデモはゴッサムシティの次期市長殺害につながります。

ほらね。

アーサー=パプキン+トラヴィスなのです。

ちなみに、
スコセッシの映画で
パプキンを演じているのはロバート・デ・ニーロ。
トラヴィスを演じているのもロバート・デ・ニーロ。
そして、
『ジョーカー』でマーレイを演じているのが、
ロバート・デ・ニーロなのです。

もう、完全に意図された配役でしょ。

なので、『ジョーカー』を100%楽しみたい人は、
『ジョーカー』をまずは見て、
次に『キング・オブ・コメディ』を見て、
そして『タクシードライバー』を見て、
最後に『ジョーカー』をもう一回見るのが「吉」です。
だれもそんな面倒なことしないでしょうけど。
でも、映画って「引用・参照」が結構あるので、
その引用元、参照元を知ってると、
映画体験に奥行きが出るんですよね。

これは読書にも言えることですが。
(1,814文字)



●IT イット

鑑賞した日:2019年11月9日
鑑賞した方法:Amazonビデオでレンタル(100円)

監督:アンディ・ムスキエティ
主演:ジェイディン・リーバハー
公開年・国:2017年(アメリカ)
リンク:
https://bre.is/AMYtrcnS

▼140文字ブリーフィング:

スティーブン・キングのホラー小説の映画化です。
「IT」とは何の象徴か?
町山智宏さんの解説で知ったのですが、
この「IT」って、鬼ごっこの「鬼」のことなんですよね。
アメリカで子どもが鬼ごっこするとき、
「あなたIT(鬼)ね!」っていうわけですよ。
だからこの映画「リアル鬼ごっこ」みたいな感じで、
ピエロの格好をした「鬼」が子どもを「連れて行く」。
これに対抗するために子ども達が立ち上がり、
命がけの鬼ごっこが始まる、、、という感じの映画です。

ところが、町山さんが言ってて気づいたのだけど、
この映画の日本語のポスターやDVDパッケージや字幕翻訳は、
「IT=鬼ごっこの鬼」っていうことを、
あきらかに知らない人の手によって作られていて、
「それ」が来ると、恐怖につつまれる、、、。
みたいなホラータッチで宣伝されている。
これってミスリードなんですよね。

あと町山さんの解説でこれも知ったのだけど、
この原作小説は、浦沢直樹の漫画「21世紀少年」の、
明らかにネタ元です。

なぜか?

主人公達が住む田舎町デリーに、
27年おきに「鬼」はやってくる。
小学校の時の「いじめられっ子仲間」たちが、
大人になってまたあの「鬼」と闘う、
という、過去と未来が錯綜する話になってるからです。

浦沢直樹の21世紀少年でも、
子どもの頃の会話が大人になって
「ともだち教団」に影響していたりする、
っていう伏線の張られ方がするのですが、
これは「IT」の構成そのものです。

、、、で、ITとは何の象徴なのか?
それは見た人の数だけあるのでしょうが、
この街の「異常さ」にヒントがあると私は思います。
大人達はそれを異常とすら思ってないのですが、
この田舎町では「いじめ」が横行しています。
腕力の強い上級生が弱い下級生を虐める。
それを大人達は見て見ぬふりをするのです。

この「大人の無関心」こそ、
「IT」が象徴するものなのではないか、
と私は思います。
印象的なシーンで、
ことごとく大人が子どもに関心を示さず、
無視し、虐げます。
そして大人達は「IT」の作った惨状を、
見ることが出来ないのです。
これって、子どもの世界で起きている虐めを、
大人が「見ないふりをする」のと同じですよね。

あと、本作の主人公の弟は、
「IT」に連れ去られる設定なのですが、
そのあと「弟を失ったことで希望を失い、
兄である主人公を無視し続ける両親」というのは、
完全にキングの名作『スタンド・バイ・ミー』と同じです。

スタンド・バイ・ミーでは、
死んだのが兄だったというだけで。
スティーブン・キングの描きたいひとつのテーマが、
こういう形で貫かれているに気づくとちょっとうれしいです。
(1,075文字)



●トイストーリー4

鑑賞した日:2019年11月9日
鑑賞した方法:Amazonビデオでレンタル(399円)

監督:ジョッシュ・クーリー
主演:トム・ハンクス
公開年・国:2019年(アメリカ)
リンク:
https://bre.is/sTAkrkY2

▼140文字ブリーフィング:

これはねぇ。
もう、ヤバイぐらい面白かったです。
見た後も、ずっと考えてしまうぐらい。

トイストーリーにおける「おもちゃ」って、
我々のことなんですよね。
ウッディやバズ・ライトイヤーって、
私でありあなたなのです。

そして、もっとツッコんだ話をすると、
バズやウッディって、
子育て中の親なんですよ。
じっさい、ウッディの最初の所有者のアンディは、
劇中で「父親」が出てきません。
ピクサーの制作陣の設定では、
アンディの父親って死んでるんです。
そしてウッディは、
アンディが亡き父から譲り受けた、
「ファミリー・トイ」なんです。

だから比喩的に、
アンディの父親は、
ウッディの両眼を通して、
アンディを見守る、という構図になっている。

だから前作、
『トイストーリー3』で、
アンディが大学生になり、
ウッディのことをもう必要としなくなったとき、
ウッディは「アイデンティティクライシス」に陥るのです。
あれは「空の巣症候群」のことなのです。

そして『3』はもう、
完璧な終わり方をしてるんですよね。
私は『3』を9年前に映画館で見ましたが、
もう、これは文句付けようがない、
とうなってしまいました。
「100点の映画」というものがあるとしたら、
それは『トイストーリー3』だ、と。

あの終わり方は完璧でした。

だからこそ、
ファンは『4』が作られることを知ったとき、
ちょっと複雑な心境になったのです。

「完璧」なものに、
さらに何を付け足すの?と。

結果的に、
『4』はアメリカでは大ヒットし、
そして絶賛一色だったそうです。
日本ではところが、
賛否両論だったのです。

なぜアメリカでは絶賛の嵐で、
日本では評価が分かれるのか?

この理由を考えるのが、
めちゃくちゃ面白いんですよね。

ちなみに私は絶賛派です。

まだ新しい映画なので、
内容には立ち入りませんが、
トム・ハンクス演じるウッディって、
「団塊の世代」なんですよ。
彼らの『魂の成熟』を巡る物語でもあるわけです。
現在60〜70代を迎える彼らが、
これからどのように生きるのか、
その「問い」を巡る物語なのです。

トイ・ストーリーは、
問い・ストーリーなのです。

、、、という、
完全に「大人の物語」なのに、
親子で映画館に行くと、
子どもはまったく違う視点で、
純粋にこの話を楽しむことが出来る。
まさに「同床異夢」なのですが、
大人と子どもが同じコンテンツを見て、
違う理由で同じぐらい楽しめる、
というこの「話法」を発明したピクサーは、
やっぱり凄いとしか言いようがありません。
(1,013文字)



●彼女がその名を知らない鳥たち

鑑賞した日:2019年11月10日
鑑賞した方法:Amazonプライム特典

監督:白石和彌
主演:蒼井優、阿部サダヲ
公開年・国:2017年(日本)
リンク:
https://bre.is/oh3W4K4d

▼140文字ブリーフィング:

どこかで「面白い」と聞いた記憶が残ってた作品が、
Amazonプライムで見られるようになってたので鑑賞しました。
蒼井優と阿部サダヲの演技が凄かったです。
特に阿部サダヲの「汚い男感」は凄い。
「食べ方が汚い演技−1グランプリ」があったら、
彼は優勝するでしょう。
そして、「恐ろしいほどの愛」が最後に描かれます。
賛否両論あるでしょうが、
鑑賞者に感情の爪痕を残すのは確かです。
(182文字)



●ドリーム

鑑賞した日:2019年11月21日
鑑賞した方法:Amazonビデオでレンタル100円

監督:セオドア・メルフィ
主演:タラジ・P・ヘンソン
公開年・国:2016年(アメリカ)
リンク:
https://bre.is/fX5TUVc9

▼140文字ブリーフィング:

アポロ計画に参加した黒人女性達の話です。
ケネディ大統領時代の当時、
まだまだ黒人差別というのはひどく、
NASAの中にも「白人専用トイレ」と、
「有色人種専用トイレ」がありました。
天才的な数学センスを持つ主人公の黒人女性は、
ロケットの軌道を計算するチームに抜擢されますが、
トイレに行くのに黒人専用トイレがある東棟まで、
往復40分走らなければならない、
みたいなことが起きていたわけです。

そのような中で3人の女性達は、
自分たちの能力を証明することで、
自分たちの地位を勝ち取っていきます。
先月観た「42 世界を変えた男」もそうですが、
こういった映画が現在も作られるということは、
逆に言えば今も有色人種差別があるということでもある。

特に今は人種差別主義者が大統領ですから、
そういった差別を助長する側面もあることでしょう。
マイノリティの権利というのは、
実はキリスト教の中心テーマでもあります。

「いかなる文化といえども、
社会秩序の上にある人々は相応なものが備えられる。
しかし文化の試金石とは、
底辺の人がどのように扱われるかにかかる」。 
ワレス・メンデルソン

この言葉は、
聖書的な「社会観」と合致します。
当時はソ連との東西冷戦まっただ中ですが、
アメリカという国が偉大なのは、
こういう局面で差別感情を抜きにして、
能力のある人の能力を活かしてきたからなのだ、
というのもこの映画を観ると分かる。

じつはアメリカの偉大さって、
その「寛容さ」だと私は思っています。
だから世界から優秀な頭脳が集まり、
アメリカに富をもたらす。
現在のグーグルのCEOはインド人ですし、
スティーブ・ジョブズはシリア移民の子どもです。

ローマ帝国が衰退したのは、
ゲルマン系の移民を、
ローマ人達が虐げ始めたところから始まった、
と指摘する歴史学者がいますが、
昨今のアメリカにうごめく白人至上主義や排外主義が、
アメリカの「終わりの始まり」にならないと良いんだけど、
と私は思いながらアメリカを見ています。
(814文字)


▼▼▼月間陣内アカデミー賞▼▼▼

世界一小さな映画賞、
「月間陣内アカデミー賞」を、開催いたします。
主催者、プレゼンターは陣内がつとめます。

作品賞、主演(助演)俳優賞、そしてもうひとつ、
という感じで、ぬるーくやります。
皆さんの映画選考の参考にしていただければ幸いです。


▼作品賞
『トイストーリー4』

コメント:

これはもう、文句なしに凄かった。
見て損はありません。
これをどう思うか、
というのは、結構その人が出る感じがします。
日本人はきっと嫌いな人もいるだろうなぁ、
というラストも、とても良い。
ピクサー、凄すぎます。


▼主演(助演)男優賞
阿部サダヲ(彼女がその名を知らない鳥たち)

コメント:

先ほども書きましたが、
アカデミー賞に、「食べ方が汚い部門」があったら、
この映画は受賞するでしょう。
阿部サダヲの汚い食べ方が、
脳にこびりつきます。
褒めてます。


▼主演(助演)女優賞
該当なし

コメント:


▼その他部門賞「ピクサー凄すぎる賞」
『トイ・ストーリー4』

コメント:

何度も言いますが、
ピクサーは凄すぎる。
映像技術は言うまでもないんですが、
やはり「脚本」が、
次元が違うんですよね。
アニメーションを超えて、
あらゆる映像作品のなかで、
ピクサーの脚本って一番考え抜かれている気がする。
舞台作家とか映画監督になりたい、
っていう人はピクサーをもっと研究すべきでしょう。
すでにしてるでしょうけど。